「発明塾®」へようこそ!: 8月 2010

2010年8月30日月曜日

発明塾@東京 第20回開催報告

第20回も無事終了しました。

拡張現実に関するアイデア出しを行ないました。
IT系の発明は、「どういうシチュエーションか」「それができると何が便利なのか」「そもそも、いま何が不便なのか」などと考えていくと、具体的なアイデアが出てくる可能性が高まります。

自分の身の回りのシチュエーションを、一つづつピックアップして網羅していくとよいでしょう。

次回は9月7日(火)です。火曜日なので間違えないように!

では!

2010年8月28日土曜日

発明塾to社会人(土曜日) 第3回開催報告

発明塾@土曜日第3回も無事終了しました。

暑い中参加いただいた方、ありがとうございました。

土曜日の朝、という時間帯の影響か、ゆっくりと討議をしました。

アイデア出しをして、その後詳細を詰める際に、複数のアイデアをあらかじめ準備しておいて、進みそうなものから進めていくと、効率よくアイデアを仕上げることが出来ます。

また、仕上がらなかったアイデアも、そこで調べたことがまた他のヒントになったりしますので、メモしておくといいでしょう。(発明手帳か発明ノートを作っておきましょう)

図をなかなか書けない、という人は、特許やネット検索から、「そもそも既存の装置はどうなってるんだ?」と調べることからはじめましょう。

今回は、@innovation_cafe さんにも、ご協力いただきました。ありがとうございました!


ということで、アイデアをどんどん仕上げていってください。

では、次回もまた。

2010年8月23日月曜日

発明塾@東京 第19回開催報告

決まり文句で恐縮ですが、はや19回。

自己紹介替わりにアイデアを紹介するなど、「発明」の文化も板についてきた塾生さん達。

すばらしい。


さて、今回は京都大学から1名飛び入り(遠征)があり、そのかたのアイデアを中心に討議しました。
(京都組1名、新規参加1名、既塾生1名、大人1名の4名が参加:楠浦除く)

おかげでいいアイデアが出ました。

ぜひブラッシュアップして、良い発明にしましょう!

今後も宜しく。

2010年8月20日金曜日

発明塾@京都 第3回報告

毎日暑いですね。今回で京都開催第3回目となった20日も非常に暑かったです。
キャンパスプラザ京都はなかなか設備がよく(ホワイトボードが広い)進めやすかったですね。

さて、今回は学生さん8名を含む10名が参加されました。ほとんどの方が2回目以上ということで、早速各自のアイデアの討議に入りました。

いつも言っていることですが、いきなり解決策を出すのではなく、まずはそのテーマの内容を理解する、既存の技術がどうなっていることからはじめました。結構調べて、踏み込んだ分析をしている学生さんもおられました。

次は、どの課題に注目するか、ということを決め、アイデア出し、その参考になる異分野情報の収集、がポイントです。

注目する課題のKW(キーワード)にして検索をかけ、IPC(技術分類)分析すれば思いもよらない分野とのつながりを発見できる、ということがわかりましたね。

たとえば、「ろ過」という技術がインクジェットプリンタと、どう関係があるのか。

そういうことを調べていくことで、自分にない「引き出し」「切り口」を、他の発明から借りてくることが出来ます。

次回までに、このような方法で、各自のテーマについて作業を進めておいてください。整理しておくと、以下のようになります。

見出しは、私にそう質問される、と思っておいてください。ソクラテスメソッドですね。

①「そのテーマ、具体的にどんなテーマ?なにがどうなん?」
・まずそのテーマ自体を理解する。WikiやGoogle(画像)検索、Youtube、TEDなどで勉強する。
・今その分野は、何が問題か、どうHOTなのか。取り組むことにどういう意味(社会的意義)があるのか。

せっかく頭を使うのですから、世の中に大きく貢献できる可能性があることを、やりたいですよね。時間は貴重なのです。


②「今、どんな感じになってんの?どこがどんなことやってんの?何が問題、課題?」
・既存の取り組みを把握する。
・できれば、特許検索(Astamuseやかんたん特許検索でOK)で把握する。特許には、実現されていないアイデアが多数埋れている。

注意点は、IPDLは使いづらいのでできれば使わないこと、です(IPDLを知らない人は無視してください)。理由は、「単にデータ(検索結果)が羅列されるから」です。Astamuseやかんたん特許検索は、検索エンジンがGoogleのような「知能」を持っており、検索したい(とエンジンが判断したもの)をランキング表示します。インターネットとGoogleが当たり前のように日常生活に存在している皆さん(学生さん)にとっては、こちらのほうが使いやすいはずです。
残念ながら、日本の特許庁のページには、このようなシステムはありません。

ここで注意すべきは、それらの技術や取り組みが「どの様な課題の解決」を目指しているのかをつかんでおくことです。この段階で、自分が取り組みたい課題のイメージを持っておきましょう。
たとえば、「空気清浄」がテーマの場合に、「VOCの除去」なのか「ウイルスの除去」なのか、というようなレベルのことです。空気清浄、という漠然としたことを考えるより、遥かに考えやすくなります。


③「皆ちょっと考えてみよか!何でもいいから言うてみて。何でもええで。3回批判したら退場な!^^」
「皆この分野とか近い分野について、特許調べてくれる?こんなのあります!とか。こういうのはどうでしょう、とか。」
・この段階で、出来れば一度アイデアを多数出す。

すでにあるものでもいいので、とにかく思いつく(調べられる)限りのいろいろなアイデアを、とにかくだしまくる。この段階では、自己否定せずとにかく思いついたら全部書き出すことが重要です。

友達と討議するなら、くれぐれも、否定的な友人とディスカッションしないように、ちょっとお調子者?の友人と討議するようにしましょう^^

ブレインストーミングの鉄則は「とにかく量を出す」「批判厳禁」「結合歓迎」「相乗り歓迎」です。
「クルマ!」それなら「自転車も」、いやいや「歩行者でも使える」、とか、連鎖的にアイデアを出す「癖」を付けてください。整理はあとでいいのです。とにかくアイデアを出しまくれ!

プライドを捨て、恥を恐れなければ、アイデアなどいくらでも出ます。

くれぐれも「そんなのつまらん」「それはすでにある」「そんなの馬鹿げている」「そんなの今の技術じゃ無理」「恥ずかしい」「難しそう」とか考えないように。


④「ちょっと整理してみ。分類して、構造化して。」
・これまでに得られた情報とアイデアを「構造化」する。

これ、今回やりましたね。

興味がある人は、「問題解決の全体観(中川邦夫)」という本を読んでみれば、世間で使われている手法が分かります。構造化、はパソコンには出来ないので、人間の出番です。「概念化」と言ってもいいでしょう。

実はここが発想のポイントで、これは訓練で身につける「技能」なのです。ひたすら訓練あるのみ。


⑤「切り口出そか。今どんな切り口があって、他にどんなんがありそう?皆どう思う?」
・「構造化」された情報=ツリーを見て、新たな解決手段(これがアイデア)を考える。

まずは自分が取り組む切り口を決めましょう。そもそも構造化する、ということは、切り口でまとめるということなのです。

・もしくは新しい切り口を考えてもいいでしょう。

新しい切り口は、既存の切り口に法則性を見出したり、さらに上位の概念にまとめて、そこから導き出したりして見出します。

「熱」「光」ときたら・・・「電気的手法では?」とか「磁気はどう?」とかそんな感じです。
「物理」「化学」・・・・「生物」ですよね。(歴史!とかも、斬新でいいですが^^)


⑥「その切り口でもっかい皆で考えよか。なんか適当な言葉で特許も調べてみ、ヒントになるで。」
・その切り口に沿って、再度アイデアを出す、もしくは異分野を調べる。
・すでにあるアイデアをブラッシュアップしてみてもよい。

・いくつかアイデアが出たら、休憩がてら、そのアイデアが既にどこかで誰かが考えていないか調べてみる。


実はここからが勝負で、必ず近いものや似たようなもの、違う分野でやっている、などの情報が見つかります。その情報と、自分のアイデアの何が違うのか、を突き詰めて考えることで、「本当に自分が考えていたのはなんだったのか、自分のアイデアの本質は何か」が明らかになります。
これが客観的に見た、「あなたの発明の本質」です。

違いがわかれば、さらに調べ、本当に他にやっている人がいなければ、それが実現可能か、実現可能ならどんな要素技術を使うのか、メリットは何か、メリットが生かせそうなフィールドは本当はどこなのか(ここで、全く違う発明になることが往々にしてあります)、など詳細を詰めていきます。

ほかにも、テクニックとして、
・似たようなアイデアがあるが実現されていないとき、「なんで実現されていないのか」考える。
>ここが、発明の本質になる可能性がある。
・トレードオフ(矛盾)を見つけ出したら、それをもっと高い次元で両立させるアイデアを考えてみる。
>これは、Trizの手法を拝借する。
があります。これも、今回簡単に説明しましたね。

こうして、アイデアを考え、その実現に課題があればさらにその課題について情報を集め、アイデアを出し・・・を繰り返せば、いつか収束します。


その辺は、また別途。

2010年8月16日月曜日

発明塾@東京18回開催報告

今回は4名の方に参加いただきました。
1名が初参加ということで、概要も紹介つつ、すでにアイデアを出している
塾生さんの討議を見ていただきました。
ちょうど、まとめている塾生さんもいれば、まさに発想中の塾生さんもいたので
調度良かったですね。

さて、今回のやりとりで気づいたことは、ある程度まとめようとしている人は
・自分のアイデアが何が新しいのか:これが本質部分
・何がどうできるようになっているのか:一言で説明する
ことを意識するといいでしょう。

また、これからアイデアをだそう!という人は、
・その分野で何が課題になっているのか
・その分野で先行している人(企業)はどこで、どういうことをやっているのか
を調べることから始めるといいでしょう。

楠浦の方でも、特許をある程度まとめて調べているので、適宜その情報を提供していく予定です。

ではでは、次回も宜しく。

2010年8月9日月曜日

発明塾@東京 第17回開催報告

毎回言っていますが、早いもので17回。途中参加の方も増えてはいますが、その辺は「最初から組」が、頑張って支援してくれると期待している。

この塾は、私が何かを教えるのではなく、皆がそれぞれ教えあうことを前提にする。それぞれから得るものがあるはず。皆、バックグラウンドも違うし、視点も違う。それが刺激になり、向上心に火をつける。

「なんで、ああいう風に考えられるんやろう」「なんであんなこと思いつくんやろう」

たとえばそんな感じ。

さて、今回は見学の方も含め6名参加。

発明提案書の仕上げに入っている人もいれば、アイデア出しの真っ最中、そもそもテーマ決めで悩んでいる人まで様々。周りの人からも学んでくださいね。

「なんで、あいつあのテーマ選んだんやろう」

てなカンジで。

今回は、発明の典型的なセオリーを復習(京都で紹介したもの)。

テーマ決めの考え方も。


このへんは、就職先考えるときにも役に立つかも。(といいつつ、私はとりあえずバイクが作りたくて会社に入ったクチなので、偉そうなことは言えません。でも、バイクさえ作れるなら、何でもやるという覚悟はできてましたが。)

では、次回も宜しく。

2010年8月6日金曜日

発明塾@京都 第2回開催報告

京都での第2回が先程終了しました。今回は、初参加2名、2回目3名の5名。

2回目参加の方に、自分のテーマでアイデアを発表していただいたあと、アイデア出しのおさらい、情報検索などをしつつ、アイデアを深めました。

発明のコツは、「いきなりアイデアをだそうとする」のではなく、「現状の把握」「課題の分析、想定、設定」を、情報検索、分析を通じて徹底的に行うことです。(用いるツールは以下)

企業が実現していこと、大学の研究などはGoogle検索(特に画像検索)でざっと把握できます。また、実現されていないが誰かが考えていること、というのは「特許検索」を通じて知ることができます。
企業の研究開発情報を知ることができるのは、特許のみ(論文は件数が少ない、分類が不十分、データベースが統合されていない、そもそも利用料が高い、などとても使いにくい)です。

これらの情報検索、分析を通じて、「現状の課題」「それに対する解決策としてすでにあるもの(既存の技術レベル)」を知っておくことが重要です。

いきなりアイデアを出しても、それらのほとんどは「既に特許が出ている」と思ってください。通常、自分と同じようなことは、誰かが既に考えているものです。
それよりは、そうやって世界の天才?が思いついた、すでに存在するアイデアを調べ、それらを分析し、切り口を出し(概念化)、その切り口に従って新たなアイデアを出すほうが効率的です。
「Standing on the shoulder of Giant」という言葉があります。過去の偉人の智慧の上に我々は存在しているのですが、これを逆手に取るわけです。「使えるもんは使え」という感じです。

そうすれば「世界に他にない!」と、自信を持てるアイデアを最初から出せます。

もちろん、独自の切り口を設定してアイデアを出していく手法も考えられます(エジソンが材料にこだわったように)。

習熟すれば、これらの手法を組み合わせて、アイデアの「レベル」をコントロールしつつ、実現可能性がある新しいアイデアを創出することができるようになります。

テー マの選び方についても、少し討議しました。自分の専門知識が生かせるのは、自分の専門以外のところです。隣接分野や、身近なテーマを選ぶといいです ね。空気清浄とか環境汚染問題とかスマートハウスとか。身近な課題なら理解しやすいし、自分の専門がそこに生かせるとなると・・・!

今回は5名でしたので比較的詳しく話ができましたね。

ぜひ、身につけてください!

では、又、次回!

2010年8月2日月曜日

発明塾@東京 第16回開催報告

毎週月曜日開催は、今回で16回となりました。
今回は、2名の学生さんに参加いただきました。

既にアイデアを固めている方が一名、現在構想中の方が一名で、それぞれ軽くディスカッションをしつつ、自分の発明に使える技術がないか、情報検索を行ったりしました。

その場で意見が出たことですが、「こういうふうに出来ればいいのに」ということがはっきりすれば、それが実現できる技術を探す、ということはさほど難しくないのです。

「なにができれば嬉しいのか」「どういうところが問題で、どういう切り口で解決すればいいのか」を考えるところが、難しいところであり、面白いところですね。

次回も是非!

2010年8月1日日曜日

発明塾to社会人第2回開催報告

土曜日開催(for 社会人)第2回目が無事終了しました。参加者の方お疲れ様でした。

今回は、2回目の方の発明ブラッシュアップと、それを通じて初参加の方にも、発明の面白さ、手法を体感頂きました。

発明のポイントは、
・課題の把握分析、構造化
・既存技術の整理、把握
・切り口の抽出、変換
・新たな解につながる情報の収集
になります。

まずは、あるテーマについて「何がどうなっているのか」「何が課題か」「どの課題に注目するか」を探ることから始まります。

そこを飛ばしていきなりアイデアをだそうとしても、既に存在する(特に、ネット検索では引っかからなくても、アイデア自体は特許が出ている場合が多い)、ありきたりなアイデアしか出ません。

テーマ、問題、課題の構造化と既存情報の把握がもっとも重要な部分です。

今回は特に個々を重点的にやりました。

いかがでしたか?これを行うと、一気に面白いアイデアが出るようになりましたね。


あとは、みんなで協力して、各自のアイデアをブラッシュアップしていきましょう。

では。