「発明塾®」へようこそ!: 発明塾@京都 第14回開催報告

2010年11月17日水曜日

発明塾@京都 第14回開催報告

京都での第14回も無事終了しました。

今回は、Ubicom関係のRFIの読み込みと、SRのレビュー、新たなトピックでのブレストを行いました。

各自がテーマを決めた後の作業について、改めて整理しておくと、

①RFIをよく読む。末尾の参考文献などもふくめ。
たとえば今回のRFIでは、末尾の参考文献(XEROXのPARCの資料)が、ものすごく参考になります。RFIには情報が詰まっているので、熟読し、それが具体的に何を意味しているのか(特に現状と課題、求められる方向性)を、まずしっかりと把握して下さい。

ちなみに参考) XEROXのUbicomp関連資料。むちゃくちゃ面白い。

②さらに現状を具体的に理解するため、「Google画像検索」や「かんたん特許検索」で、現時点でどこまで実現されているのか、実現されていないけどアイデアレベルではどこまで提案されているのか(これは特許検索結果とGoogle検索結果の「差」でわかる)、を把握し、マップに整理する。

③マップに整理する際には、概念化(切り口化)を行い、カテゴライズしていく。カテゴライズすると、まだアプローチの余り無い分野、大量にやられている分野が見える。

④現状をまとめたマップに、自分なりのアイデアを付け加えていく。色を変えて書きこんでいくと良い。最初は、できるだけ沢山のアイデアを出す。

と、この辺までが準備できていれば早いですね。少なくとも、②か③ぐらいまでできていれば、議論で④をやっていけば、多数のアイデアがあっという間に出ます。

出たアイデアに関しては、あとで改めてランク付け(評価)を行い、そのなかで有望と思われる複数のものを選択して詰めていきます。最初から一つの「すばらしい」解決策を出そうと躍起になっても、そうそう出るものではありません。
まず、凡百のアイデアをそれこそ「百」出すことを心がけ、その中から光るものを探し出し、磨いていく、そんな作業になります。

マクロからミクロへ。これが発明の鉄則です。

もちろん、「ひらめいた!」って時も有りますけど。それは、上記のような作業の副産物、発明の神様の「贈り物」であって、それに頼るものではありませんね。

他、アイデアを図にする、という点で参考になる本がありましたので紹介しました。

「アイデア・ドローイング」 http://amzn.to/cBY3CO

すでにあるものをスケッチする、というのとは又違う難しさがありますが、何かをクリエイトする立場になりたい人は、このスキルは必須です。わたしも設計者になってすぐ、スケッチの練習をしました。下手なスケッチでは、企画や提案が通りませんので・・・・。

私:「こういう部品にしたいんですけど!」
上司:「ブサイクな部品やなぁ、ホンマにこれで大丈夫か?」
私:「いや、絵が下手なだけなんで・・・」
上司:「でも、これじゃどんな部品かわからんな、ボツ」

実際に有った事件です。

発明塾では、「単に面白いことを考える」というレベルに留まらず(そういう奴は掃いて捨てるほどいます)、それを具体的なストーリーにして提案する能力を鍛え、なによりも「実績を出す」ことを目指します。

今後も宜しく。