2011年7月28日木曜日

発明塾京都 第48回開催報告

第48回も無事終了しました。

院試組、単位足りない組は、ラストスパート頑張ってください。

さて、今回は2名のアイデアを討議しました。発明塾で教える発明の全プロセスは結構壮大?なもので、

情報分析、課題分析・設定、先行技術の整理、軽くアイデア出し→概念化して切り口設定⇔更にアイデア出し⇔先行技術調査⇔先行技術と比較して発明本質把握、進歩性の確認、実現可能性の検討、立証可能性の検討、発明の本質の強化、英語文献もさらった上で発明提案書作成、第三者の目線でロジックの確認・・・(繰り返し)

と、まぁざっとこんな感じです。自分がわかってないこと、できてないことが何か、自分が今どこにいるのか、常に意識して、進むのか一歩戻すのか最初まで戻すのか、ステップを飛ばしてないか、確認しましょう。

また、他の人の議論に参加するにも、その人がどこをやっているのかわからないと、良い議論ができませんから、同じ土俵で議論できるためには、やはり発明の全プロセスを実践することが重要です。

発明家と会話できるのは発明家

と思います。

2011年7月24日日曜日

発明塾東京 第50回開催報告

東京第50回も無事終了しました。

今回は2名の塾生さんのアイデアを討議しました。

土曜日と同様に、各自のアイデアを元に類似技術、一番近い技術を探す事から始めました。正確には、探し方、でしょうか。

調べ方の具体的な手順は、詳しい討議経緯(SKYPEでのやりとり)に書いていますので、ぜひこれを自分で「なぞって」、類似技術調査、先行技術調査に習熟してください。今回は、割と詳しくプロセスを書いています(発明の内容に関わるので、ここには書けませんが)。

KW選び、出願人分析から、年次推移、IPC。そして、特許内の先行技術文献を探して読む、ところまで、とにかく徹底して先行技術を探すことにこだわりましょう。その過程で、課題に関する気付き、競合する技術、利用できそうな技術や発想など、実に様々な情報を得ることができます。この段階で思いついたことも、すべて書き留めておき、マインドマップ化するといいでしょう。

近い技術を見つけることで、自分のアイデアを相対化してみることができます。本質の掘り下げは、そこから始まります。

あと一つ。アイデアはできるだけ最初に「数を出」して、その中から筋の良さそうな物を選ぶようにましょう。たまたま思いついた、たった一つの「ジャストアイデア」にこだわるのではなく、マインドマップを使って、関連アイデアも含め、最初に広くアイデア出しをすること。そして、調べながら、それを補足・発展させていくこと。調べている間にも、目の前の情報がヒントになり、どんどんアイデアが出るはずです。その中から、いくつかに絞り込んで、さらに調べていくと、最初からレベルの高いアイデアに時間を割くことができます。目先のアイデアに捕まらないことです。上位概念化して、広く探っておいてから、選んでいく。この工程では、マインドマップが力を発揮します。

次回からは、アイデアに至る過程のマップも、きちんと共有しましょう。

次回は、各自の持ち込みアイデア討議+新たしいテーマでの討議(課題分析やテーマ内容の把握)にしますので、準備宜しく。

また、いつも言っていることですが、土曜日・日曜日どちらでも同じように議論ができますので、どちらか日程の合う方に出て、できるだけ討議が先延ばしにならないように注意してください。

ではでは。

2011年7月23日土曜日

発明塾東京初級 第8回

第8回も無事終了しました。

今回は、2名の塾生さんのアイデアを討議しました。

それぞれ先行技術は調べてきていると思いますが、改めてそこから始めます。実は、調べ方によって、その発明がどう発展するか、全く変わるからです。思いついたアイデアについて、調べる過程が一番重要だからです。

キーワードの選び方、これは上位概念をどう考えるかによって、全く変わってきます。

母集団の分析の仕方。出願人で切り、IPCで切る。そして、公報のどこからどういう情報を読み取るのか。いかに効率的にそれをやるか。

討議では、アイデアの膨らまし、そして詰めていくために、情報検索と分析を駆使します。

今日、ある程度それぞれの方向性は出ましたので、この続きを詰めてもらうのが楽しみです。

ではでは。

2011年7月21日木曜日

発明塾京都 第47回開催報告

今回は試験期間中ということで、少人数での開催となりました。

いつものとおり、人数が少ない時ほどいい発明が出て、しかも進むというパターンで、なかなか面白い発明がでました。要素技術もほぼ時間内に調べつくして、あとは書くだけ、という段階まで仕上がりました。

ある程度集中すれば、3時間程度でひとつの発明が仕上がってしまう、という良い事例だったと思います。居合わせた人は協力ありがとうございました。SRレベルまで具体化しているので、今回は共有しません。

発明がなかなか出ない人の大半に共通する点の一つは、「決められない」ことです。どのアイデア(切り口)がいいのか。調べては悩み、悩んでは調べる。これはこれで重要ですが、ある程度詰めないと、ほんとうの意味での発明(発明の本質)が把握できないため、「ここ」と決めて頭脳を投下する事が重要です。

大抵の人は「早くあきらめすぎ」です。
(ちなみにもうひとつは、論理的思考による詰め:検証・論証、ができないこと。)

この辺は、経営と同じなので、この感覚を大学時代に掴んでもらうと、あとの伸びが違うと思います。勿論研究でも同じだと思います、浅い考察や、ありきたりの実験を少しやってはまた違うテーマ、とやっていてはいつまでたってもブレークスルーできません。

でもこれは、実際に成功して実感する以外に、習得方法はないんですよね。

なので、発明のように、結果を出すのに実験やらお金やらがいらないプロセスの中で繰り返し訓練することで、早く習得できればいいのではないか、というのが、発明塾の狙いの一つでもあります。会社2つ3つ潰さないと勉強できないのでは、あまりにも不幸ですからね。。。

では、次回も宜しく。

2011年7月14日木曜日

発明塾京都 第46回開催報告

第46回も無事に終了しました。

院試組、試験対策組(特に単位不足組)は、試験勉強しっかりやってください。

さて今回は、前半はすでに発明としてまとまりつつあるアイデアを中心に、持ち込まれたアイデアの討議を行いました。話としては、

①特許になる発明を考える
②それが特許になるようにする

の2つは、全く異なる別の作業である、ということでしょうか。発明提案書を書くときには、②を強く意識することになります。これは、書かないとわかりませんし、教えられないので、ここではこの程度の説明にしておきます。

また、後半では、準備したテーマについて、

①まず、テーマの全貌を理解する
②課題把握のとっかかりになる、分析に値する特許を探す
③実際に分析する。特に、課題解決マップ作成まで、きちんと行い、課題を整理する。

を行いました。③はすでに出来ている人もいますが、①、②ができないとそもそも自力で発明ができるようにならないので、ここも重要です。また、③を中途半端にしかやっていない人も多い気がします。課題解決マップに整理して、課題間(もしくは課題と解決)の関係を分析しないと、発明は理解出来ないはずです。

これを繰り返すと「良い発明」は「何が良い発明なのか」が理解できます。その着眼点を盗む、ことも重要でしょうし、そこから着想を得る(別の分野に展開)することもあるでしょうし、それなら「こんな課題もあるのでは?」となることもあるでしょう。

なにより、自分が「良い発明」をしたければ、まず「良い発明とは何なのか」を理解する必要があります。それは、多くの発明を分析することから始まるのです。

あと一つ。こういった「作業」は必ず時間を区切って行うこと。集中力が高まりますし、処理速度もどんどん早くなります。時間を区切って行い、それをじっくり見直す。そういうサイクル「緊張と緩和」を繰り返すとよいでしょう。

毎日一件、分析してみては?

では、次回も宜しく。

2011年7月10日日曜日

発明塾東京 第49回開催報告

第49回は、新規参加を含めて4名で開催しました(@博士のシェアハウス)

今回は、初級組と同様に課題特許を分析しながら、進めました。

この手法の狙いは、一件の特許を丁寧に分析することで、課題分析→アイデア出し、を行おう、というものです。

繰り返しですが、具体的手法としては、

・ある特許の因数分解(いわゆる構成要件を中心に分解)

・それぞれの構成要件が対象としている課題を網羅的に発掘(上位概念化)

・それらを課題-解決の構造で整理し、アイデア出しのマップの下書きを作る

・上記マップを膨らます形で、発想開始

になります。(委細手順は説明しきれないので割愛。実際にはそれなりのテクニックが必要になります。

今回は、途中途中の過程で結果を共有しながら、討議を進めました。結果として3時間の間に、課題分析から発想までできました。集中すれば出来るもんですね。

いくつか面白い「切り口」を出せたので、この続きを調べつつ詰めてきてもらい、次回討議することにします。

皆さん次回もよろしく。

参考図書と読書法

すでに発明塾としての参考図書は、

に挙げていますが、初級組、1回生、途中参加の人など色々いますので整理しておきます。

すでに読んでいる人は、読み返す際の参考にしてください。

・特許について
特許制度に関する本は死ぬほどでていますので、ここでは取り上げません。ネット上の情報だけでも十分かも知れません。ただ、理解していないと話にならないので「知的財産権にはどのようなものがあるのか」「特許とはなにか」「特許制度(どのようにして取ることができるのか)」は、調べるなり本を読むなりして、僕に質問されてスラスラ答えられるようにしておいてください。

・なぜ特許を取るのか
Pros-Consいろんな意見がありますが、まずは「キヤノン特許部隊」「知財この人にきくVol.1(丸島先生の号)」を読んでください。キヤノンが町工場から現在の世界No1企業にのし上がった経緯が書かれています。VSゼロックス戦争ですね。企業活動について、特許取得がどのような意味があるのか理解しないと、特許を満足に読むこともできません。
 次に読んで欲しいのは「21世紀の挑戦者~クアルコムの野望」です。キヤノンが後追い型で、知財を駆使してゼロックスを破ったのに対して、クアルコムは先行逃げ切りのために知財を駆使した典型です。

・Intellectual Venturesを含めた知財の新しい流れ
 岸先生の「知財の利回り」が最新かつ最も平易な本です。TV番組として、以下が参考になります。テレビ東京WBSで放映されたものです。
他、岸先生の著作として「ゲノム敗北」もおすすめです。ライフサイエンスや科学技術政策に興味がある人は「ゲノム敗北」を是非読んでください。
 また、IntellectualVenturesのネイサン・ミアボルドCEOのインタビューは必ず見ておいてください。

・特許になる発明とはどのようなものか
 川北先生の「たった一人のビジネスモデル-知られたモノの組み合わせから特許になる発明を創り出す方法」が一番わかり易いです。もう一冊、と言われれば、橘先生の「特許的思考によるアイデア発想法」ですかね。どちらの先生も私と同じことをおっしゃっています。


後一点。自分で読書法が完成している人は無視してもらっても構いませんが、できてない人は参考にしてください。

・これ、という本は、繰り返し読む
 はっきり言って、憶えるまで読みましょう。これに尽きます。

・同じ主題の本をまとめて3冊は読む
 これにより、その主題が「立体的」に理解できます。僕はこれを、製図にたとえて「3面読書」と呼んでいます(3面図ですよね)。
 たとえば、ローマ史を理解するのに、ギボンとリビウスと塩野七生を読む、みたいな感じです(実際そうしています)。完璧な著者はいませんから、本はそもそも不完全な作品で、読者が相互補完して読むべきである、と僕は考えています。これは、僕が大学時代にある教官が教えてくれたことでもあり、コマツ時代に上司も全く同じことを言い、実践していました。ただし彼も僕と同じ大学学部学科(京・工・機)のOBなので、同じ教官の話を聞いているだけかも知れませんが。。。

てなとこですかね。

まぁ、試験対策で忙しい人は、まずは試験対策頑張ってください。
あと、夏バテ、風邪が多いようなので、健康にも気をつけて。

では。

2011年7月9日土曜日

発明塾東京初級 第7回

土曜日開催の初級組 第7回も無事終了しました。
>初級組に限らない形での開催にしています。

今回は、前回分析した特許(自然光を用いた天井照明)から導いた課題を再整理してきてもらい、その過程で出たアイデアも共有するところから始めました。

特許情報の見方、特許制度に関する話なども出たため、討議自体はさほど時間が取れませんでしたが、1件のアイデアについて、先行技術を探して、比較を行うという作業をしました。先行技術が見つからないと話しにならないので、まずは検索技術がポイントです。かんたん特許検索の、IPC分析機能を駆使しながら対象範囲を絞り込んでいく手法を、復習しました。

結果的に、類似の先行技術が見つかりました。

ここからがポイントで、その特許をさらに分析し、自分のアイデアとの違いに注目する方法や、想定している課題からヒントを得る方法などを説明しました。

このように、比較対象があれば自分の中の「ふわっと」したアイデアをどうもっていく事ができるのか、指針を得ることができます。また、自分のイメージと、比較対象が違うところがあれば、そこを具体化、深掘りしていくことになります。

後半は、すでに具体的になっている塾生さんのアイデアの討議を行いました。ここでも、想定される類似の形態を考えてみて(正確には、因数分解して一部入れ替え)、何が必須の要素なのか、本質を絞り込む作業を行いました。

次回は、今回やって見せた手法を使って、具体的に自分のアイデアと先行技術を比較検討してきてもらい、さらに深い課題を発掘してそれを解決する手段を具現化する、という部分をやります。

もちろん、これに限らず討議したいアイデアの持ち込みは大歓迎ですので、連絡ください。

では。

2011年7月7日木曜日

発明塾京都 第45回開催報告

45回も無事終了しました。今回は4名の学生さんのアイデア、発明提案書、テーマについて討議しました。今後も、東京と同じようなスタイルに近づけていきます。

具体的には、各自がある段階まで考えてくる→それをその場のメンバーと共有する→発展もしくは集束させるための討議と調査を行う→その場である程度の方向性や結論を出す、という流れになります。


したがって、参加者で討議に持ち込みたい人は、事前準備ならびに「討議したい」旨(と、できればおおまかな内容:アイデアはあるが具体化について討議したい、等)をあらかじめ連絡ください。時間が限られていますので、事前に時間割を考えます。


今回は1回生組が多かったので「どうやって技術的な知識を増やしていくか」と「それに基づいて発想する方法」を紹介しました。取り上げた技術は「管の氷曲げ、砂曲げ」「ロストワックス法」「Vプロセス鋳造法」です。ある程度製造技術を知らないと、発想も出てきませんし、アイデアの具体化もできません。


取り上げた手法は、ある素材を知る→その素材を使った製造法を知る→その素材のメリットが分かる→それを生かした課題解決を考える、です。


で、今回取り上げた素材は「砂」「ロウ」「水」です。共通点がありますよね、この3つ。共通点は考えてみてください。上位概念化、ってことですね。


これら知識も、きちんと検索すればべることができるものなので、あとは調べ方になります。「砂 製造」とか?結局は、キーワードの選び方なんですね。特許に絞れば、砂を使ったいろいろな技術が出てくるでしょう。


このようにして調べることで、自分でどんどん学ぶことができます。


では、次回も宜しく。

・追伸:僕が「ものづくり解体新書」を発明塾のテキストにしている理由は、「製造法」を知ることで発想のハードルが下がるからです。「こんなのできるかな?」ではなかなか大胆な発想が出ませんが「これぐらいは簡単にできる」となると、更に飛躍した発想が出ます。