「発明塾®」へようこそ!: 京都大学「ものつくり演習」講義報告

2012年10月10日水曜日

京都大学「ものつくり演習」講義報告

今日、例年通り工学部機械系2回生向けの「ものつくり演習」で講義を行って来ましたので報告を。今年は、自己紹介も含め、未来志向に(要するに思い出話をなくす)しようというのがコンセプトでした。キャリア教育も兼ねているので、以下の様な流れで話しました。

①メッセージ、仕事とは
10円玉ゲーム(パワーアップしました)
③簡単な自己紹介
④特許、知財とビジネス
⑤発明の話

 メッセージは、今回少し考えなおしました。スライドのイメージで行くと、こんな感じです。


Think Big.

守りに入らず、小さく固まらず
もっと「大きく」「末広がりに」
考えて欲しい。


大学2回生で見えている世界なんて、小さいんですよね。それで自分の将来の可能性を縛ってしまわないようにして欲しい、という僕の反省です。大学時代から、もっと大きく仕掛けておけばよかったと、真剣に思います。そして、仕事に関する僕の考え方を紹介しました。

・失敗しても構わない、学ぶ姿勢があれば、それにより必ず成長する
・個人の成長なしに、組織、地域、国家の成長はない
25-65という人生の黄金期の、平日の8-17時という最もいい時間を費やす以上、「仕事」で成果を出すかどうか、そこでいかに「よい目標を立て、達成するか」「成長できるか」で人生は決まる
・「もっと稼げばよかった」と、死に際に言う人間はいない

これは各自の価値観なので、あくまでも僕の考え、という程度です。お金は必要なものですが、ただお金のため「だけ」に仕事の時間を過ごすのは、非常にもったいない人生の使い方だと、思います。

あとは、いつもの話ですから、割愛と言いたいところですが、昨日たまたま「標準化と事業戦略」に関する勉強会で、アップル、インテルのビジネスモデルに関して非常に興味深い話を聞きましたので、それを紹介しました。分かるのかどうか不安でしたが、顔を見る限り、少なくとも何名かには通じたようです。

来年も、新しい後輩たちに会えるのを、とても楽しみにしています。

最後に、毎年出している課題を、掲載しておきましょう。受講していなかった人も、ぜひ考えてみてください。

①現在、世界的に早急に解決(ex.2020年まで)が求められている課題を調べた上で、
②あなたが重要と思う一つを取り上げ(環境問題、エネルギー問題、健康や医療問題などから、具体的なテーマ:ex.マラリア撲滅)、
③根拠を述べ、それに対して、
④「機械工学がどのように貢献できるか」
⑤「将来自分が、その課題解決にどの様に技術者として貢献できると思うか、したいか」について、論じてください。


※後日寄せられたレポート課題については、以下にまとめました。