「発明塾®」へようこそ!: 塾長の部屋(25)~僕の「読書論」

2012年11月25日日曜日

塾長の部屋(25)~僕の「読書論」

Hi guys.

 本日は予定を変更して、今後多くなりそうな気がする質問について、予め先手を打っておきたいと思います。それが「読書」に関することです。

 実は僕は「最近、ほとんど新しい(いろいろな意味がありますが)本を読まない」ことにしています。意外に思った人もいるかも知れません。御存知の通り、弊社のメルマガで毎回紹介している本は、すべて僕の読書ノートからの紹介なので、「じゃあ、あれは何なの?」ということになりますが・・・。

 答えは簡単で「昔読んだ本」です。中学~昨年までに読んだ本を、必要に応じて紹介しており、直近の本は殆どありません(たまに、良い新刊本があれば取り上げていますが)。40になって「ここから5年はアウトプットの時期」と決めているので、不用意に情報入手に時間を割かないようにしています。もちろん、30代に結構な量の本を読んだから、ということもありますが。

「情報断食」

僕が定期的に行う、整理法の一つです。

 それを踏まえて、塾生向けに、幾つか質問があった点をまとめておきます。いつもどおり、あくまで大学生、もしくは発明塾卒業生向け、という点はご理解を。

①読書論的なもの
②いつも読んでいる雑誌等

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①読書論的なもの
 実は僕は、読書のハウツーについて、特に意識したことがない。子供の頃から本を読むのは大好きだったし、特にああしなきゃこうしなきゃ、的なものはない。これで終わってしまいそうなので、塾生に送ったメールをベースに、読書について少しメモを残しておく。

 読書については、How to より What が重要だと思う。なので例えば、

立花隆「ぼくはこんな本を読んできた」

を始めとして、「XXX50冊」みたいな、名作本リスト、名作本のダイジェストみたいなのを大量に持っている。

 How To については、僕は読んでいないけれど、佐藤優(元外交官)氏が、最近、結構いい本を出しているらしい。書評を読む限り、僕がやっている事と、ほぼ同じ事を言っている(もっとすごいことになっているようですが)。

 個人的には、本の読み方は「飛ばし読みするか、じっくり読むか」の2択しか無いと思う。その選別が重要。じっくり読むなら憶えるのが一番(写経も含め)。憶えたら読む必要がなくなるから、それについて考えることが、場所と時間を選ばなくなる。ちょっとした時間に考えられるから、思考量が飛躍的に増える。結局、どんだけ本を読んでも、それについて考えなきゃ意味が無い。百科事典的知識は、ネットで足りる。

 飛ばし読みするなら、目次で我慢するか、フォトリーディングになる。

 僕的には、読書に特別なハウツーはいらない、というのがハウツーかもしれない。いい本は覚えてしまうのが一番で、ちょっと気になる本は、さらっと読む程度で我慢するしか無い。


②いつも読んでいる雑誌等
 現在、定期購読している雑誌は学会誌(化学系、材料系を数誌)を除くと2つしか無い。その内の一冊は「日経トップリーダー」で、中小企業の経営者がよく読む雑誌(らしい)。たまに取引先の社長が出てたりするので、パラっと読んでいる。

 定期購読まで行かないが、比較的読むのは「クーリエ・ジャポン」「Wired」。

 30代前半までに遡ると、いろんな雑誌を読んでいた。

・「ハーバード・ビジネス・レビュー」
・「ビジネスウィーク」
・「ネイチャー」
・「TopPoint」 http://www.toppoint.jp/ 

等。

 個人的には、ハーバード・ビジネス・レビューは、30前後の人が読むのに適していると思う。それ以上になると、「一旦」もっと現場の泥臭いことに興味が移るはず。ビジネスウィークは、今なら読む必要はないかも(ネットで情報は手に入る)。ネイチャー、サイエンスも30前後までにしっかり読んでおくと、最先端の科学技術を広く見れるようになる。サイエンスの無いところに進歩はないので、ここは押さえておきたい。

 最後の「TopPoint」は、本を紹介する雑誌。経営者としての責務も含めて忙しくなり、物理的に本が読めなくなってきた30代前半~半ばに、活用した雑誌。すごくいい雑誌です。かなりオススメです。

 他、参考としていろんなサイトやメルマガを登録しているのですが、Googleカレンダーに「いつ読むのか」を登録して、時間を決めて見ている。この辺も、社会人的には常識ですが、学生さんには参考になるはず。

 ここでも重要なのは、サンプリングだと思う。結局、発明と同じじゃん、と思ったS君は正解。

 See you!