「発明塾®」へようこそ!: 塾長の部屋(30)~2012年を振り返って

2012年12月28日金曜日

塾長の部屋(30)~2012年を振り返って

Hello guys.

 今年もいよいよ残り数日。振り返って、新たな目標を定める時期です。各自は、自分が年初に立てた発明目標と実績、そこに至るプロセスを振り返り、2013年の目標を定めて宣言してください。

 2013年とは、発明塾にとっては、その活動が4年目に入ることを意味します。未来を創造する「Futurist」集団として、ますますの飛躍が求められます。


 2012年を少し振り返りましょう。発明塾がどのようなことを目指し、どう発展してきたのか。

・「知的体育会であること」 
 これは、知識ではなくスキル(身体知)の修得を目指していることを意味しています。知識詰め込みの「お勉強」だけでは、役に立ちません。しかし、勘違いしてほしくないのだが、「憶える」ことが不要とは言ってはいない。むしろ対極で、「完璧に憶えてしまうこと」を要求しています。スキル習得とは「内面化(internalization)」(注1)なので、憶えることが前提だからです。

・「学習する組織であること」
 自ら「発明法」を生み出し、表出化/体系化し、それをさらに互いに学んでいく。実際、僕自身の発明法の講義を始めた(注2)4月以降、各自が自分なりの発明理論をまとめて、積極的に共有化してくれるようになりました。Learning Organization として、着実に進化していると思います。

・「成果を出す」
 目に見える成果を出すことで、「社会から」具体的なフィードバックを得ることができます。それが皆さんの自信につながり、さらなる向上/成果につながります。成果にこだわりましょう。今年は、殆どの学生が、何らかの形で「発明創出」をすることができました。貴重な機会を頂いた関係者の方々に、改めて感謝申し上げます。


 振り返ってみると、2012年は発明塾として様々な進歩がありました。ご協力、ご支援いただいた企業の方々には、深く感謝申し上げます。

 僕自身は、派手な宣伝活動も、大人数を集客したイベントの開催も、キャッチーなタイトルの本を出版することもなく、今後も地道に人材育成に取り組んでいきたいと思います。

 発明が、大学生でも確実に習得できるスキルであることが分かりましたし、その手法が幾つかのタイプ(頭脳の型に依存する)にわかれることもわかりました。現時点で、ほぼ完璧といえる発明教育法が、僕の手の中にあります。

 それを基にぜひ、新しい未来を創りたい。そう思っています。

 僕は僕のやるべきことをやる。

 それが、来年の抱負です。


※ 注1)「暗黙知の次元」ポランニー 参照。ポランニーは「indwelling(内在化)」とも表現している。いずれも「頭の中で繰り返し再現(reproduce)することで、その概念・知識と一体化する」というプロセスを指している。

※ 注2)講義資料が、下書きも含めてA4ノート8冊になっている。僕は甲斐塾講師時代から、手描きの講義ノートを作ってから、講義に臨むことにしています。しかし、これほどのペースで作成したことは、一生を通じて初めてです。発明塾で、如何に多くの「知」が創出されたか、ということを物語っています。