「発明塾®」へようこそ!: 塾長の部屋(46)~「特許情報分析官」のススメ

2013年8月6日火曜日

塾長の部屋(46)~「特許情報分析官」のススメ

少しイレギュラーなタイミングですが。

本日、弊社のクライアント(正確には、メルマガ登録いただいている方)には、以下のセミナーご案内を送付させて頂きました。


・第7回 知的財産セミナー開催のご案内 ~エジソンを育てる~
「敵を知り、己を知る! 『事業で勝ち抜く』ための特許情報分析とは?~経営戦略/事業戦略立案に用いる特許情報分析~」
http://p.tl/02Gh

※ 同業者お断りです。

別に、このページでセミナーの宣伝をするつもりはありません。紹介したいのは、講演者の方と、そのお仕事です。


僕自身が、この業界に入って一番最初に「この人スゲーな」と思った方です。ご縁を作っていただいた、当時からの営業担当の方に、大変感謝しています。


「特許情報分析」


この一言から、何を連想されるでしょうか?(注1)


この重要性がわからない方は、もはや居られないと思います。少なくとも、私の周りには。。。


僕自身、専任スタッフを一名置いて、毎日様々な企業、様々な技術分野の特許情報を分析しています。分析は、基本的に「仮説検証」プロセスですので、


「AとBを軸にして分析して、もしこういう傾向が出ればそれはZZということのハズである」


というような、自分なりの結論を持って、分析のプロセスを組む。なので、分析担当者には結論を求めない。こっちはもともと結論が有って、指示しているわけなので、データを見れば済む。もちろん、彼には、


「XXの技術分野について、YYを知りたい場合の母集団は、どうなる?」


とか、分析の要所で必要な「知財の知識」は、借りるのですが、どういう手順で、何を比較(分析とは比較です:注2)するかは、全て僕の頭のなかに出来上がっている。その上でデータを見て、


「?・・・・!」


を見つけるのである(注3)。


僕自身、創業当初から自分なりの分析手法を磨いてきて、それは僕の会社 TechnoProducer株式会社 の経営に必要な「情報分析」に、全て生かされている。もちろん、発明/発明塾の活動に必要な情報分析も、同じようなロジックで組まれている。発明塾を、


「所詮、大学生の発明活動」


と、ナメてはイケない。僕の知る限り、ここまで精緻な情報分析に基づいて、「目的」的かつ合理的に発明創出活動を行なっている「集団」は、日本には存在しない。僕は「いたって普通の大学生」を「お化け(おばけ:甲斐塾用語)」にしている。確信犯で。



脱線失礼。


彼らにもタマに使ってもらっているのですが、僕と分析担当者が毎日使っている特許分析ソフトがある。使えば使うほど、ホントに「秀逸」なソフトで、これでしか出来ない分析が結構ある。

以前は、「何に使うねん」と思っていた機能が、色々な経営課題にぶち当たる度に「それ、あの機能でわかるやん!」となる。ほんと素晴らしい。それでも、未だ使っていない機能がある。今後が楽しみである。

・特許情報分析ソフト「CsvAid」

http://bit.ly/190E6R4

開発したのは、元富士XEROX知財部の方。知財の仕事をしていると、何故か要所でXEROXが出てくる。そして、とんでもなく「切れる」武器である。「情報」と最初から謳っているのがニクい。これも、創業当初紹介いただいた時に、

「なんで前の会社で、事業開発のための特許分析やってた時に、紹介してくれなかったの」


と真顔で怒った(笑)憶えがある。もっとも、見る人が見ないとわからない、のかもしれません。


その後、開発の方に非常に懇意にしていただき、一部機能の開発に協力させていただいたりしています。単に、ワガママを聞いていただいているだけかもしれませんが。



また脱線。


何が言いたいかというと、


「これほど使える情報はない。我々のような非常に小さな会社が、世界を相手に、頭脳と発明と知財で戦おうと思ったら、特許情報を分析し倒すしか無い」


ということです。世界中で、毎日本気で特許をこれほど分析している人間は、他にどれぐらいいるでしょうか。少なくとも、上述のソフトについては、「日本一」のヘビーユーザーである自信があります。


皆様の会社にも是非、「特許情報分析官」を置かれては、いかがでしょうか?


そのための、e発明塾講座も、完備しています。

(e発明塾講座開発テーマ企画・立案における特許情報分析の活用)
https://e-hatsumeijuku.techno-producer.com/tokkyo_bunseki



楠浦 拝



※ 注1) 「特許なんて、どうせ嘘ばっかり書いてあるんだから、調べても何も分からない」というコメントが、5年前には支配的でした。

・「特許戦略セミナー」を終えて~定点観測とその反省
http://edison-univ.blogspot.jp/2013/06/blog-post_11.html

※ 注2) 詳細は以下参照。

・塾長の部屋(17)~特許情報分析セミナーから
http://edison-univ.blogspot.jp/2012/10/blog-post_17.html

※ 注3) 高須賀氏(サイボウズ創業者)のBlog参照。