「発明塾®」へようこそ!: 発明塾京都第157回開催報告~「発明塾式」のおさらい

2013年11月30日土曜日

発明塾京都第157回開催報告~「発明塾式」のおさらい

第157回も無事終了しました。いよいよ冬突入、皆さん体調管理にはくれぐれも気をつけましょう!

さて、今回は新しいメンバーを迎えつつ、いつも通り演習課題とアイデア討議に取り組みました。

ちょうどいいタイミングですので、「発明塾式」発想法の要点を、おさらいしておきましょう。


・先行技術を、徹底的に調べる
・見つかった先行技術をベンチマークするために、「技術思想」として捉え直す
・集団で「創造性」を発揮する
・NP問題であることを忘れず、「ランダムサンプリング」と「仮説検証」で解く
・知財戦略/BMの視点を入れて、「二度」発明する


と、いったところでしょうか。

僕は敢えて、カリキュラムやマニュアルのようなものは、準備/配布していません(手元にはありますが)。これは、発明塾だけでなく、企業で指導するときも、同じです。

初期から在籍している塾生は「耳タコ」でしょうが、「発明に至る回路は、一人一人異なる」からです。僕の仕事は、「今、目の前にいる塾生が、どういう回路で発明に至りうるのか/どこで躓いているのか」を見抜き、適切な指摘 and/or 協力をすることです。

「こうやるんですよ」と教えて、「発明」が出来るようになった塾生は、今のところ居ません。これからも、現れないと思います。

それは、「自転車」を乗ることに似ています。自転車の乗り方のビデオを100万回見ても、1発で乗れるようには、ならないでしょう。「発明」のような「脳の使い方」に関する知は、身体知だからです。

そしてもう一つ、発明塾で目指すような優れた発明/発明法は、「他人の頭脳を使う」ことを要求するからです。相手がいることなので、実践的に身につける以外の方法はありません。コラボするには、相手の「発明」に至る回路を見抜くことも、要求されます。


しかし、それが出来るようにさえなれば、

「誰かと話す度に、どんどん創造的になれる」

という、素晴らしい世界が待っています。僕自身、

「発明塾を運営して、一番得をしているのは自分自身」(注)

だと思っています。それぐらい、塾生の存在が、僕をより創造的にしてくれています。


創造的になるための「手法」と「仲間」を求めて、これからも発明塾は活動を続けます!



※ 注) いつも塾でも言っていることです。また、「組織として創造的になる手法」を、実用的なレベルで創りだせたことは、僕にとっては「予想外」の、大きな成果でした。
これは、20代からマズローを読み続け、探し求めていたものでしたので、「回り道」をした結果「意外と早く着いたやん」みたいな、ちょっと不思議な気分です。
今でも、ほぼ毎日「完全なる経営」(A.H.Maslow)を読み返しますが、発明塾で実践していることと、あまりにも一致することが多く、驚いています。