「発明塾®」へようこそ!: 発明塾京都第166回開催報告~「権利情報を技術情報に」の威力

2014年2月7日金曜日

発明塾京都第166回開催報告~「権利情報を技術情報に」の威力

第166回は、卒論提出前/試験期間中/インフルエンザ?など、様々な苦難を乗り越えて参加したメンバーで、一部に遠隔討議を交えて、開催しました。

第165回のブログで、「特許分析さえ済めば・・・」と書いていました。それは「ここに結構時間を取られそうだな」という予想で書いていたのですが、その期待?は、あっさりと破られました。

多めに見積もっても開始30分ほどで、「注目すべき特許」と「その技術思想」を見抜くことが出来ました。事前に、専用ソフト(注1)で特許情報分析を行っておいたこと、および「権利情報を技術情報に変換する」(注2)訓練を、日頃から積んでいたことが、功を奏したような気がします。

その後の進め方として、今回はTRIZを使いました。

発明塾では、TRIZを開発したアルトシューラーの理論(注3)と思想、40の発明原理とその使い方について、参考図書を用いて定期的に練習をしてもらっています。

賛否両論あるTRIZですが、発明塾では「こういうフェーズで、こう使う」という方法論が確立されており、「うまく使えば切れ味のよいツール」というのが、塾生さんの意見です。

ちなみにアルトシューラーの理論については、注3)にある論文と、TRIZの原型である「ARIZ」を中心に教えています。私見ですが、「課題の捉え方」などについては「ARIZ」の方がシンプルでわかりやすいと思います。複雑過ぎるツールは、いざという時に機能しません。


「シンプルだけど万能(注4)」

そういうことを教えるのが、僕のポリシ-です。


この本との出会いも「受験英語」。ある大学の入試問題です。
「どうやったら、河野先生のような生き生きとした訳文になるのか」
何度も何度も比べ読み、悩み、訳し直し、表現を磨き、原文の思想を見抜く・・・。
それが僕の「受験勉強」でした。学問に王道なし。本質と継続。


さて、次回は引き続き、TRIZを使いながら発明を進めましょうか。

出席できなかった人は、キャッチアップをよろしく!



※ 注1)「CsvAid」中央光学出版社 関連記事はこちら

※ 注2)「知的財産戦略」丸島 著 P84-85参照

※ 注3)「発明的創造の心理学について」アルトシュラー(邦訳)

※ 注4)正確には「シンプルだからこそ万能」なのですが。