「発明塾®」へようこそ!: 6月 2015

2015年6月20日土曜日

「チームからアイデアを引き出そう!~クリエイティブ・ファシリテーター育成講座」 (発明塾サマースクール2015)告知開始!

告知開始しました!→こちら


発明塾活動開始から5年。

活動開始時に宣言していた通り、には少し遅れていますが、着実に


「教育機関」

としての体制を、整えることができています。

皆様のご支援、ご指導に感謝いたします。


今後も、

「有言実行」

を肝に銘じて。


楠浦 拝

発明に「情報分析」が重要なわけ~発明塾第302/303回開催報告

報告を一週飛ばしていたことに気づいたので、まとめて報告を。


第302回、第303回はいずれも「事例」を用いた演習を行いました。


「自動運転」


を目指して急速に変化を遂げている


「自動車部品」


の、キーコンポーネントの一つを取り上げました。



学生時代に、


「漠然とした完成品のイメージ」


にとどまらず、


「肝になるキーコンポーネント(基幹部品)」

「そこで用いられている技術と、発明の歴史」
「主要なプレーヤー」

を理解しておくことは、


「日々の大学での授業/研究」


に深みを与えるという点で、意味のあることだと思っています。




日本語版は、残念ながら
「廃盤」となってしまいました。
いつものことですが・・・


研究テーマ選びや就職活動は、


「人生という”貴重な資源”を投資する先を決める活動」


であり、その決定には


「投資分析」


の手法が使えます。



塾生さんが、


「発明に特許情報分析が有用な理由」


の説明として


「わかりやすい」


と言ってくれた喩え話は、


「魚釣り」


に、なぞらえた話です。



「魚がいないところで、糸をたれても意味が無い」

「魚がいても、いい道具がなければ、釣れない」

のような、わかるようでわからない喩え話を、僕は度々します。

実は、魚釣りで一番重要なのは、


「釣ってみないと、魚がいるかどうかわからない」


という側面があることです。



両方のツールを磨かないと、

「そもそも自分が意味のあるところで、仕事をしているのか?」

すら、見えてきません。

「隣の人が釣ってるから、そら行け!」

では、なかなか大物は釣れないのが、魚釣りの難しいところです。


発明も同じだと、思っています。

「早い者勝ち」

だからです。

隣の人が釣った(発明した)ところには、

「雑魚」

しか残っていない可能性もあります。


発明塾で、


「まず軽くアイデア出しを行う」


ことで、分析を代用することがあります。


「どうやって情報を集めるか」

「自分たちが、アイデアを出そうとしている領域が、実りあるものなのか、どうやって判断するのか」

結構奥が深い世界です。


「アタリをつける」

なんて言いますね。


魚釣りも、

「アタリがあった!」

と騒ぎます。



では、次回もよろしく!


2015年6月5日金曜日

先行技術を「突破」するために必要なのは、「技術の進化点」の見極めである~発明塾第301回開催報告

今回は、「事例演習」として開催しました。


取り上げた技術は、ずばり「KOMTRAX」。


小松製作所が誇る、建機IT技術です。


世界中の建機の稼働状況を「KOMTRAX」で把握し、それを基に生産計画を立てるなど、コマツは、最先端のIT技術を「経営判断」に活かしています。



今回は、そのKOMTRAXのコアになる部分の技術と特許を分析し、


「突破」


を検討しました。



当然コマツ内でも、日々研究者の方々が、改善革新に取り組んでおられると思いますが、その努力に敬意を表する意味でも、我々もゼロベースで「突破」に取り組んでみました。



これも絶版で恐縮ですが、非常に参考になる本です
「大きく技術が変化するときに、どういう手を打つか」
常に、技術の進化を見ておく必要があります


通信に詳しい方ならすぐにお分かりだと思いますし、実際に私もある製品で「稼働状況モニタリング」を検討していたのでピンときたのですが、当初のKOMTRAXは、第2世代の無線通信で


「Dopa」


と呼ばれる、Docomoの技術が前提になっているようです。

(Docomoの技術開発の経緯についても、諸般の事情でそこそこ詳しいのですが・・・それは割愛します)


現在は、4G/LTEですから、ここに緒口があるはずです。

また、無線通信の世界は、日進月歩ですから

「当時想定できなかった、新しい技術が」


をベースに考えることで、新たな切り口が見えてきます。



今回は、新しいシステムも試しつつ、でしたが、意外と上手く行きましたね。



次回もよろしく。