2015年9月26日土曜日

「制約を外し、次元を上げる」~発明塾第308回報告

第308回は、久々に僕も出席し、皆さんとの議論を楽しむことが出来ました。
サマースクールの課題を、「発明提案書」に落としこむ作業を行いながら、今回の課題の「本質」を探る議論を行いました。

発明塾では、提案書作成段階の作業を

「詰める」

と呼んでいますが、

「詰められない(つまり、行き詰まる)」

時に、

「発明の本質が明らかになる」

という鉄則があります。

「すぐ詰められる(つまり、すぐに具現化できる)」

発明は、だいたいの場合、先行技術があったりしますので、

「詰められない発明が、なぜ”詰まらないか”」

を追求することで、発明の本質が見えてくるわけです。


(元塾生さん紹介の本です)
「この問題は二年ぐらいで解ける問題ですか」
「君が二年で解けることがわかっているなら、僕が今解くよ」
「今までにやった人がいますか」
「有名な数学者がやって解けなかったから、君が解いたら面白いよ」


広中先生は、

「特異点があるのは、もっと次元の高い何かの”影”を見ているから」

とおっしゃっています。

発明塾では、

暗黙の制約を取り払うと、解が出る(「前提を疑え」)」

と教えています。


「簡単に詰められそうな発明(どうせ先行技術がある)ではなく、詰められないかもしれないと思う問題に取り組む」

のが、発明成功の秘訣です。仮に詰められなかったとしても、

「本質が明らかになり、次に繋がる」

からです。

「難しい問題に取り組むことを、恐れるな。ひょっとしたら、その問題に取り組む過程で、なにか興味深い問題が解けるかもしれない」(モンゴメリー)

では、次回もよろしく!


2015年9月13日日曜日

「準備が全て」~発明塾サマースクール2015&第307回報告

今回、初めての取り組みになった「発明塾サマースクール」の、スクーリング(参加者全員での発明討議を通じた、発明創出法の学習の場)が、無事終了しました。

また、第307回はその準備に充てました(楠浦欠席)。

せっかくですので、スクーリングを振り返ってみましょう。


1.「発明討議は、準備が全て」~事前学習/事前課題
企業で実際に研修し使用している、「発明塾で、大学生が実際に数々の発明を創出していた手法」のごく一部を教材化した、非常に簡易的なものを、事前学習教材として設定しました。

・参考) e発明塾「課題解決思考(2)

また、企業で実際に解決を必要としている「技術課題」を、事前課題として設定し、上記教材の流れに従って、取り組んでいただきました。

結論から言うと、

「予想通りの出来栄えの、事前課題への回答が得られ、当日の討議が非常に有意義に」

進みました。

「予想通り」

が非常に重要で、

「完全な答え/素晴らしい発明が得られるわけはない」(だったら集まる必要ない)

のですが、

「素晴らしい発明に繋がる、必要なパーツ」

が、ほぼ揃いました。

発明塾でも準備討議をしましたので、それと組み合わせると、

「準備は万全」

と言えるでしょう。サマースクール生、塾生さん、および、小塚さん、お疲れさんでした。
僕がいなくても、

「発明の準備は整う」

ことは示されました。

同時に、

「準備中に予想していたものと、全く異なる領域で発明が創出された」

ことが、

「集まる意味」

を明確に示しています。

「十分に準備をした上で、集まる」

ことで、素晴らしいブレークスルーが起きることは、すでに発明塾では常識ですが、今回もそれは裏切られませんでした。


2.受講者の感想
これも予想通りでしたが、サマースクール生から

「納得行くまでじっくり取り組むことができてよかった」
「事前に繰り返し考えることで、考えが深まった」
「空いている時間に考えることができてよかった」

といった感想が寄せられました。

「集まってやるべきことと、そのために、個人でやるべきこと」

を明確にわけて準備を行い、さらに、集合討議中も

「最も効率よく知識創造につながる時間配分、役割分担を追求する」

ことを徹底する「発明塾式」に、事前学習と事前課題を通じて、

「自然に馴染む」

事ができたのかなと、思っています。つまり、

「事前学習の効果は、知識だけではなく、心構えや、頭の準備」

でも、あるようです。


「第6回」と「あとがき」は
何度も読み返したい。
個人的に。


3.サマースクールを終えて~あとは発明提案書
終えて、は少し早いかもしれません。「発明提案書」を仕上げる工程が未だ残っています。

「再びここで、発明が ”大化け(おおばけ)” する」

ことが、よくあります。

「先行技術と比較し、本質を磨きこむ」

工程は、発想的な思考と論理的思考の双方のバランスが試される、難しい作業の連続になりますが、この作業を時間を掛けてこなすことで、

「”Creative”につながる本当の能力」

が身につきます。

今回は、関西、および、海外からの参加者が過半を占めたため、今後の発明提案書のブラッシュアップ討議は、遠隔で行います。


では、引き続きよろしく!



2015年9月5日土曜日

「”良い仲間とGood Idea”が揃う時が、始める時」~発明塾第305回/306回報告他

発明塾第305回、第306回の報告を兼ねて、近況報告を。


1.いよいよサマースクール

直近の討議は、基本的にサマースクール準備に充てました。一部、楠浦不在での運営となっていますが、「そもそも、楠浦がいないと成り立たない議論には意味が無い」というのが、僕の持論ですので、当面の仕事は、



ということになりそうです。幸いにも、準備はほぼ整っていますので、あとは時間を作って、実装するだけです。



「ものづくりは大好き」

なので、苦にはなりません。バイクでも教材でも、作るとなればやり方は同じです。



「僕の考えでは、自分の仕事に対して努力していること、
精一杯頑張っていること、それが僕のプライドなのだ。
だから・・・自分が努力しなかったら、
それが自分のプライドを傷つけることになる」
基準が周りではなく、自分の中にある、ということなのでしょう。


2.「起業する」塾生/教え子さんへ、どうしても伝えておきたいこと

タイミングでしょうか、何名かの「起業する」という塾生/教え子さんと話をする機会がありました。
基本的に僕は「起業をすすめる」ことはしません。
また起業する人には「メンバーを誘うことは勧めない」と言っています。

詳しいことは割愛しますが、


「全てはタイミングであり、それを外して、余計なエネルギーを費やして始めたことは、結局上手くいかない」・・・(1)


ことが、身に染みているからです。


つまらないことで人生を無駄にして欲しくない、という、僕の親心?かもしれません。


次は、


「どんなに上手く行っても、それが本当にやりたいことでなくなったら、すぐに辞める/止めるべき」・・・(2)


ということです。僕と違って、どなたも優秀で真面目な方ばかりなので、



「実は大してやりたく無いことでも、上手く行ってしまう」
「上手く行ってしまうと、辞められない/止められない」

ということになりかねないな、と感じました。

でもそれは、



「1回きり、賞味期限35年程度の、貴重な人生を棒に振る」

ことになります。上手く行ったから、続けなければならないわけでもありません。



「自分がいなければ、それは、起こらなかったことなのか?」

常に自問自答し、



「もっとチャレンジングな、自分以外誰も挑戦しないこと」

に取り組んで欲しい。僕も自信はないですが、人生の末期に後悔する気がします。


もう一つは、



「まだ解決されていない課題に、だれも考えたことのない方法で取り組む」

ことです。先日お会いした方は、よく勉強されていたのですが、


「過去、こういうパターンで業界に改革が起きていて、同じようなパターンで、また業界に改革を起こしたい」


という思考回路でした。歴史の繰り返しは、誰かに任せておけば良いと思います。勉強はしても、手段にとらわれてはいけません。


「誰も提示していない、もっと鮮やかな解決方法があるのではないか」


と、考えて欲しいと伝えました。



3.やはり「良い仲間」が一番難しい、そして「それがタイミング」

この間、いろいろ考えましたが、やはり一番難しいのが、

「良い仲間が揃うこと」

だと思います。発明塾が始まったのも、起業と事業創造、という京都大学の講義や理学部生との出会いが重なり、

「良い仲間」

が、その瞬間に集まったからだと思います。

逆に言うと、

「タイミングは、逃さない」

ことが重要かもしれません。良い仲間が集まる、というのは、ある人が言うところの

「惑星直列」

のような、

「運と計画」

の賜物です。実際には、元々決まってることだと思うのですが、そのタイミングに生きているという意味で運なのでしょうし、一方で、計算すれば、そのタイミングは分かりますから、備えることも出来ます。

言い得て妙だなと、最近特に感じます。

サマースクールが、

「惑星直列」

になりますように!