「発明塾®」へようこそ!: 「精密農業」の未来を「Deere」はどう見ているか~農業IoTって結局何なの?/第337回

2016年7月15日金曜日

「精密農業」の未来を「Deere」はどう見ているか~農業IoTって結局何なの?/第337回

第337回、お疲れ様でした。

各自、今回の内容を

「まとめる」

という、抽象的な、結局なんだかよくわからない作業で片付けてしまわず、

提案書

へ書き込むように。

「アウトプット」

を定義しないと、やるべき作業は決まらず、結果として

「無駄だらけ」

になります。


さて、今回の討議では取りあげられませんでしたが、1名取り組み予定の

「精密農業」

について、ここまで調査した結果を、おさらいしておきましょう。なお、発明テーマ「精密農業」のたたき台になる発明を、楠浦は2011年に創出しています。

残念ながら、採択に至りませんでしたので、順次当Blogで関連情報を公開し、皆さんの今後の発明に役立てていただきたいと思っています。


といっても、古い情報はあまり役に立ちませんので、改めて調べ直した近年の情報に、触れておきます。



● 「巨人」Deereが考える「農業IoT」と「Precision Farming」

Deereは、個人的に親しみのあるメーカーです。Deereは建設機械も製造販売しており、コマツ時代、よく名前を聞きました。

しかし、Deereの中核事業は、「農業機械」であり、特に「大型農業機械」で、高い市場シェアを持っています。大規模農業の今後の動向を、Deereがどう見ているか、あるいは、どう

「仕掛けようとしているか」

非常に興味があります。


以下では、直近のIR資料などを参照し、「農業機械」メーカーとしてのDeereを見ていきます。

まず、数字から行きましょう。



● 「サイクル」の底にある?

Deereの業績は、2014-2015にかけて大きく落ち込んでいます。

コラム:モンサント、バイエル提案を逃すのは不得策(WSJ)

にあるように、農業関連の業界は、「サイクル」の下降局面にあるようです。

Deereが、今後の見通しについてどのような資料を出しているか、直近の投資家向け説明資料で見てみましょう。



● 「裕福」なアメリカの大規模農家

Fundamentalsを、以下の資料で説明しています。

これをどう読むか、説明会に出ていないので正確にはわかりませんが、いわゆる

「資本装備率(労働装備率)」

のように読めばよいのかなと、私は思いました。

生産性向上と、アメリカの農業事業者の「資産」増大という、好循環サイクルを読み取りました。




資料の最後に、気になるスライドがあります。




EquipmentのSalesの数字です。

農機の事業は、

「消耗品Biz」

の側面がありますが、サイクルには勝てないのかもしれません。



● 典型的「消耗品」Biz企業であるDeereの「次の一手」

2015のアニュアルレポートも見ておきましょう。




ざっと見て50%弱が農業系での売上でしょうか。

そういえば、以下のようなニュースが出ています。

Deere to buy Precision Planting equipment unit from Monsanto(Seeking Alpha)

この「Precision Planting」は、一つのKWのようです。ほか、「Digital Agri」「Precision Farming」などの言葉が、用いられているようです。IoTとは言わないようですね・・・。



● 調べていくと・・・「農業IoT」とは何か?

長くなってきましたので、一旦ここで打ち切りますが、更に調べると、以下のような「既に起こっている未来」が予測できます。

✔ 農機Equipmentの電子化の進展
✔ 大規模農場生産性向上のための「自動運転」技術
✔ 「夜間農業」対応技術
✔ センサー、データベースなど、農業のIT化に伴う「主導権争い」

「農業が、どれほど熱い事業領域か」を、再確認できました。

日本にいると、アメリカの大規模農業のイメージは掴みづらいですが・・・。



楠浦 拝