「発明塾®」へようこそ!: 2月 2018

2018年2月17日土曜日

「人生かけていい、と思えるネタを、人生かけてやればよろしい。必要な知識やアイデアは、発明塾の仲間がくれる。」/読書/アイデアの使い方~発明塾第418回(投資部第35回)

執筆を少しさぼっておりました。

1月中旬にインフルエンザにかかって以来、いろいろなリズムが狂ってしまい、元に戻すのに苦労しました。

歳を取ると、自身の体のことも、なかなか思い通りにいかないもんですね。
(ちょっとボヤいてみました)

さて、今は完全に元に戻しまして、筋トレなども再開しています。この間、いろいろな場へお誘いいただいた方には、不義理をいたしました、大変申し訳ございませんでした。

418回は、社会起業部7割、投資部3割という感じで実施しました。

以下、タイトルにも掲載した言葉は、僕が、メンバーの一人に贈った言葉です。

「人生をかけていい、と思えるネタを、人生かけてやればよろしい。必要な知識やアイデアは、発明塾の仲間が、きっとくれるから。」

何でもかんでも自分でやろうとしたり、何でもかんでも自分のこだわりで進めようとして、結局何も進まない、ということは、よくあります。

「捨てる」
「流れに任せる」
「仲間に任せる」

そんなことも、大事だと思います。

「それでも、どんどん進むこと」


「よいネタ」

なんじゃないかなと、僕は最近思ってます。

グロース投資っぽい話かもしれません。

発明塾は、僕のポリシーで

・発明がしたい人(事業には興味が無い人)
・事業がしたい人(何かやらないと気が済まない人:笑)
・投資がしたい人(自分で何か事業を興すまでには至らないけれど)

いずれのメンバーも、積極的に受け入れることにしています。

上記、いずれにも当てはまらない人であっても、発明塾で、仲間と共に何かに貢献したい、何かを成し遂げたいという人は、できるだけ受け入れていきたいと考えています。

この背景にある僕の考え方は、またどこかで詳しく述べたいと思います。

いつも言っていますが、

「大学生活に飽き足らない」

学生さんには、是非一度、発明塾を体験して欲しいですね。

普段は、Facebook内のGrで情報をやり取りしています。まずはGrに入ってみたいという学生さんは、僕のFacebookまでMessengerでご連絡ください


さて、最近考えていることや感じていることをいくつか、以下に書いておきます。


● 小塚さんがどんどん本を紹介してくれて助かる件

以前、今後は少しアウトプットに注力するため、あまり本は読まないことにしたということをどこかに書いた気がしますが、気が付くと、以外に毎週結構な数の本を読んでいるようです。
(週に45冊?ぐらいでしょうか)

いくつか特徴があります。

・ オーディオブック、あるいは、Kindleで読み上げで読む
・ 小塚さんが推奨する本が圧倒的に多い
・ 得た気付きを、メール講義でどんどん共有している

順に行きましょう。

オーディオブック、あるいは、Kindleで読み上げで読む

これは、英語の本については、古いKindleの機能を使って読み上げで読むと楽だなぁと、以前から実践していたのですが、最近は日本語の読み上げも違和感がなくなってきて、常に利用しています。

目視で読むというのは、意外とモチベーションを要求しますし、そもそも目が疲れます。今の僕のように、教材改訂などをみっちりやっていると、1日十何時間PCモニターに貼り付き、ということもあるわけで、正直、その後本を読む気は起りません。
(目が痛いので)

川崎で設計者をやっていたころ、やはり、CADに一日15時間とか貼りついていたので、目がいたくて、帰ってテレビも新聞も見る気もしない、なんて時期がありました。

読み上げだと、英語でも苦になりませんので、大変助かりますし、読み上げ速度を上げていけば、斜め読みに近いスピードで読めます。聞き逃しても、23回聞けば頭に入りますので、とても助かってます。移動中も重宝します。

小塚さんが推奨する本が圧倒的に多い

そもそも僕が読みたいと思う本が少なくなっている中で、よくもまぁ、いろいろおもろい本を見つけてくるなと思います。仕事で

「共通言語」

として必要なので読んでくれ、というものが多いのですが、何にせよ彼の本選びのセンスには脱帽です。ずいぶん楽させてもらっているなという気がします。それができる背景は一つではないでしょうが、社内と塾内では、僕のリアル本棚はほぼ完全に公開されているので、

「これ読んだことありますか」

とかいう会話にもなりづらいですし、塾の古参メンバーの大半は、楠浦が紹介している本や、本棚として公開している本を大半読んでいると思うので、それを土台に、

「次に読むならこれ」

というものが、勝手に出てくるのではないかと想定しています。
(元々それを想定して、リアル本棚を公開しています)

メンバーは知っていると思いますが、僕の本棚は相当脈絡が無いので、広く公開することはしませんが、塾生には、何らか参考になればいいだろう、ということで公開しています。
(音楽、絵画や彫刻、お笑い、囲碁、将棋、スポーツ、教育、投資、経営、発明、技術、工業デザイン、知財を含む法律や判例、東西の古典や伝記、聖書やコーランなどの経典、語学、小中高の学習参考書、受験参考書、など)

得た気付きを、メール講義でどんどん共有している

読者の方はお気づきだと思いますが、最近特に、発明塾の活動で得られている知見について、メール講義で配信することが増えてきました。

以前、企業内発明塾へ参加いただいた方から、

「毎週毎週、あれだけいろいろなノウハウをまとめて情報発信されるのは、大変だなーと思うし、相当の蓄積があるんですね」

というコメントをいただいたことがあります。

特に最近、積極的にドキュメント化して蓄積するようにしています。

言葉にすることで、より正確な理解が可能になると考えていますし、意識的に実践することも可能になるからです。過去、それを自身の手元のノートで大半行っていましたが、現在は、大半をクラウド上に蓄積し、その下書きや殴り書きをノートを使って行う、という感じにしています。

読書により言語化される、つまり、読書中に、

「あー、そうそう、そういうことやねんなー、全く同じことを、300年も前に言うてるやつがおるな」

みたいなことがよく起こるのですが、そういうものを一つ一つ書き溜めてきたものが、最近、一気に文章化されてきたような感じです。


 
「いい子」をやめない限り、主体的経験は生まれず、
何も学べないし、成果も出ない。




● アイデアの使い方

冒頭に書いた、いろんな人を積極的に受け入れることにしていますよ、というのと僕の中ではつながっていますが、アイデア/発明にはまだまだ無限の可能性があると思っています。つまり、それはそのまま

「発明塾の可能性」

が無限であることを示していると、僕は考えています。

・ 自ら事業化する
・ (有償/無償で)譲渡する
・ 同じようなアイデアを持つ人を支援する

これも、順に行きましょう。

アイデアを自ら事業化する

説明不要だと思います。もともと僕は、ここから始まりました。で、いろいろなご縁で

「アイデアだけでも提供してもらえないか」

と言われ、次のフェーズに至っています。

(有償/無償で)譲渡する

発明が売れる時代、であることは間違いありません。


アイデア/発明にいろいろなエグジットがあることはいいことですし、日本の企業が

「アイデア募集」

を大々的に打ち出し、来たアイデアを(即座に)数億円で買い取る時代になったことも、また非常にいいことです。人材獲得競争の側面もあるでしょう。今後、表彰して終わりのなんちゃってアイデアコンテストや、

「事業化するなら出資するよ」

という、一見ありがたいようで、実際なんだかよくわからないアイデアコンテストだけでなく、アイデアを(それなりの)高額で買い取るコンテストが増える気がしています。優秀な人材に振り向いてもらう、ことを重視している企業が、そういうことを仕掛けてきているな、と感じます。

一方で無償で譲渡(あるいは、制約なくオープンに)することにも、実はいろいろな使い方があるのですが、今回は割愛します。知財戦略的な話も、含まれてきます。

同じようなアイデアを持つ人を支援する

投資、という観点から、僕はここに注目しています。アイデアもいろいろなものがありますし、必要であればどんどん出せるものでもありますので、それを、程度にあわせてどう役立てていくか、今後もいろいろな可能性を追求したいなと考えています。

ちなみに、企業内発明塾で

「実働支援」

として、僕やメンバーが一緒になって

「最先端情報(エッジ情報)」

を探し、アイデアを出し・・・ということを行っていますが、これも

「アイデアの使い方」

の一つではないかと、考えています。何にせよ、アイデアがいろいろな人の役に立つ、それは我々にとって非常に良いことだと考えています。



発明塾は、仲間を常に募集しています。

学生さんは、どなたでも参加可能です。
社会人の方は、参加者の紹介が必要になります。

参加希望の方は、参加者か楠浦までご連絡いただくか、あるいは、以下をお読みの上、記載の方法でご連絡ください。



楠浦 拝



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    (楠浦からのレターが、無料で週に13回届く、とお考え下さい)

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2018年2月5日月曜日

「探求心」溢れる素晴らしい投資家との出会い~リンクスリサーチ山本潤さんのセミナーに参加しました!

発明塾/投資部の皆さんへ報告です。

一部の方には伝えていましたが、2月5日に開催された山本潤さんのセミナに参加してきました。


● 発明塾投資部設立のきっかけになった「伝説の本」の著者

そもそも、投資部ができたきっかけの一つが、山本潤さんの


という書籍に出会ったことでした。小塚さんがこの本を見つけて紹介してくれまして、読んでみたら何ともすごい本で、とてもびっくりしました。そして

「じゃあ、我々も勉強するか」
特許情報活用の新たな可能性、フロンティアに挑んでみようじゃないか」

ということで、当時の塾生・OB数名が熱心に討議してくれまして、始まりました。

小塚さんをはじめとした、当時の主力塾生は、すでに十分な

「発明力」

を身につけており、発明をすることに飽きて来てたんじゃないかなと、考えています(笑

もちろん、何事もこれで十分ということはないですが、いろいろな観点から、特許情報分析に取り組むことで、発明力も知財力もあがるだろうし、将来起業するなら、投資の話は避けて通れないし経営の勉強にもなるし・・・ということで、発明塾が発展するならどんどんやったらいいと、そんな想いです。

そういうことで、投資部の教科書の一つが、山本潤さんの「インベストメン」で、僕も何冊か手元においてよく読み直していますし、機会があればぜひお会いしたいなぁと、思っていました。

発明塾OBOG含め、投資部に参加される方、興味ある方は
必ずご購入の上熟読下さい。そうでなければ、話が合いません。
8年間常に日本の投資業界のTOPにおられた山本潤さん
既に何年も前に仰っていることを、僕がいまさらわざわざ説明することに
意義は全くありませんし、お互い、時間の無駄です。



● 特許情報を分析して、技術者にヒアリングを行い、企業を評価する

僕がこの、「インベストメン」の何に驚いたかというと

「特許情報を、微に入り細に入り読み込み分析し、投資に活用しておられた」

ことです。そして、経営者はもちろん、発明者へのヒアリングに活用するとのことでした。伸びる会社、よい製品の裏には、素晴らしい発明とそれを生み出せる優秀な技術者Grがいる、というお考えだと、僕は理解しました。なんとも良いところを見ておられるなと、そんなこと見ているアナリストや投資家が、どれほどいるのだろうかと、思いました。同時に、私が前職以来、日々実践してきた

「特許情報を用いた技術マーケティング」

と、手法がほぼ同じであることにも、大変驚きました。

当時執筆した特許情報分析を用いた技術マーケティングの論を読まれた方からは、特許をテキストマイニングやIPCで分析してやれば、用途が見つかるんですよねという、とても

「浅はか、かつ、根本的に間違った」

ご指摘をいただくことが多々あります。昔はいちいち、そうではなくてと否定していたのですが、ここ78年ほどは、僕はもううんざりして、

「ええ、そうです」

と答えることにしています(笑

そしてその後、e発明塾「開発テーマ企画・立案における特許情報分析の活用を執筆し、それをご覧下さいと言うことにしています。重要なのは

「開発の主軸になっている発明者Grの特定と、そのキーマンへのヒアリング」

です。彼らとの対話から、ニーズを引き出し、また、共同開発の提案をし、一緒に市場創造をしていこうと、巻き込んでいくわけです。いわば、

「パートナー探しと、説得」

のために、特許情報をまず、分析し、読み込み、技術の歴史と開発のストーリーを理解(推測)するわけです。相手も忙しいわけですから、調べられることは調べていく。基本中の基本です。僕はそれを実践していただけです。当時は、ノートパソコンのHDD容量も少なく、通信環境もPHSで貧弱でしたので、キングファイル5冊ぐらいに、特許公報を綴じて、それを持って歩いていました。それをめくりながらいろいろ話をさせていただき、また、お話を伺うようにしていましたが、技術者(発明者)の方は皆、喜んでおられました。

脱線しました。

山本潤さんはいま、リンクスリサーで、企業と投資家を繋ぐ、また、企業の発展に貢献している技術者の活動がきちんと評価されるようにする、など、大きなビジョンを持って活動されています。すばらしい技術者の活躍は、社史に載せましょうと、社長さんに提案されたりしているそうです。何ともすごい方がおられるなと、お会いしてまた驚きました。

特許情報分析のポテンシャル恐るべし、まだまだイケますね、そう思ってます。



● ホントのことを言おう~46歳からの生き方

セミナーの懇親会では、これまたいろいろなスーパー投資家の方と意見交換させていただき、大いに刺激を受けました。忘れないうちに、ここに書いておきます。ちょっと雑多になりますが勘弁してください。僕もこればっかり書いてるわけではないので。ただ、塾生さんとOBOGには、僕が何を感じ、何を見てどこを目指しているか、伝えておきたいと思っています。会う機会がないOBOGほど、僕はその後のことをすごく気にしています(アタリマエです)。出来の悪い子ほどかわいいかどうかわかりませんが、自分と違うタイプの子ほど、大丈夫かなと気になってます。そんな皆さんへのメッセージです。

「楠浦さんアナーキストですね」

そうおっしゃる方もおされました。そうかもしれません。10年前から完全在宅(我々のような仕事で通勤時間って無駄でしょう)、そのおかげで、弊社の若いメンバーがいじめられることもしばしばでしたが(オフィスもない会社に仕事頼めるか!と罵詈雑言を浴びせられたメンバーも)、いまや

「働き方改革」

の時代です。先取りしすぎでメンバーには苦労を掛けました。でも、無駄な時間使わず、家族や大切な人との時間を少しでも長く取ってほしい、同時に、思いきり働いてほしいと考えたら、それしかありません。通勤時間は無駄です。実は、僕はオフィスがあった方がいろいろ仕事も頼みやすいので楽なんですが、まぁ、自分のことは自分でやろうと決心し、メンバー優先でここまで来ました。今後もそうするつもりです。子供が小さいメンバーなんか、なかなか自分の時間も持てないようです。それで勉強せよ、がんばれとか言っても精神論です。竹槍でB29に挑むような話です。きちんと環境を整備し、思い切ってやってもらう。それにつきます。

ついでに言うと、会議も無駄です。4人も5人も集まって話さなあかんようなことはほとんどありませんし、議事録も無駄。各自がやること宣言して、さっさとやってとっとと結果出して、さっさと帰ればよろしい。若い人に、二度とだれにも読まれもしない議事録なんか書かせて、人生を無駄にさせてはいけません。一つでもおもろい発明考えてもろて、社会と会社の発展に貢献してもらうことです。本人もやる気出るし成功体験で自信もつくし、会社も社会もよーなって、三方よしとはこのことです。僕は親の実家が滋賀県なので、三方よしが大好きです。

その逆は、トレードオフですね。トレードオフ解決して、本当の発明です。もっと皆さん、発明しましょう。それにつきます。それでこそ、すべてが進歩します。誰かが貧乏くじ引くようなやり方は、僕は好きではありません。

中学時代に、一番好きだったバンドの一つ
「Sex Pistols」。
その中でも、最も好きだった曲の一つがこれ
「Anarchy in the UK」。


さて、弊社設立当初からしばらくは、オフィスが無いことやら代表電話が無いことやら資本金が少ないことやらなんやら、あるいは、新卒のメンバーが仕事に慣れないことやらを、揚げ足取ってグダグダ言う人もいっぱいいました。みんな、営業の度に嫌な思いをしてきたようで、僕も心が痛みました。僕の決断のせいでずいぶん苦労をさせているなと、本当に申し訳ないと。

で、ある時、そんな取引先は、断ってしまえと僕は言いました。みんながどう思ったか知りません。社長は頭おかしくなったと思ったかもしれません。実際には僕がお客さんに直接電話して、お宅はもう結構ですと、言葉を選んで出来るだけ丁寧に、でも、きちんと本当の理由も添えて、毅然とした態度で伝えました。なんやそらなめとるんかと、相手も電話口でワーワー言いはじめまして、あぁ、そもそも話が通じない相手だったんだなと観念し、そのまま電話切りまして、それっきりです。その分、売り上げは当然(結構大きく)下がりました。仕方ないので、僕の給料を返上して、何とかやりくりしました。メンバーの昇給も一部我慢してもらいました。その後、全員休みもなしで新製品を開発し、今は何とか盛り返しました。

その間、ワンルームアパートの家賃すら払えないので、株式取引でしのいでいました。自分一人分ぐらいは、本100冊読んで勉強して頑張れば稼げます。今はそんな必要もなく、いい思い出です。やや物足りないぐらいですが、その分、皆様とのお仕事と新教材開発を頑張ることにしています。

何の話かというと、今の会社ではそれなりの責任があるので、まぁなんとなく話をぼかしたり、相手に合わせたりして、本音は避けて、まぁいうところの「いなしながら」やってきました。ですが、気づく人は気づくらしく、先日も、大きな取引をいただいた、ある企業の部長さんから、

「楠浦さんそれホンマですか、そんな生ぬるいことで、いいアイデアが出るとは思えんのですけど」

と言われました。あぁやっぱり気づく人は気づくんだなということで、いや実は、僕はアイデア出すのに毎日こういうことやってて、毎週これぐらい時間が必要で、こういうことも注意してチームメンバーを選定・育成する必要もあって・・・と洗いざらい、ホンマのこと、僕がホンマにやってることを話しました。すごく納得された上で、「それじゃ、我々の今回のメンバーでは、とても無理やな(笑」という結論になったのですが、でも結局仕事をさせていただくことになりました。

もう退職された、他の企業の部長さんからは、

「楠浦さん最近、モノ言わなくなったでしょ、それではダメやで、仕事頼む意味ないわ」

みたいな耳の痛いお話もいただきました。

相手がどうであれ空気がどうであれどんな場であれ、ホンマのことをいう、ホンマにやってること、ホンマに信じてることをいう。それで通じれば付き合う意味があり、通じないなら、付き合う意味は「お互いに」無い、そういうことです。



● オモロイことを、「探求心溢れる」オモロイ仲間とやりましょう~「よい仲間とよい議論」は僕のポリシーそのもの

セミナーの話に戻りましょう。気づいたら僕は、山本潤さんの話を、投資の話ではなく経営の話として聞いていました。話はめちゃくちゃ面白いので、投資家、経営者、起業家の方はぜひ聞いてほしいのですが、次の山本さんのセミナーはいつか分かりません。以下の、山本さんが18年執筆されているメルマガ登録してチェックしてください。18年、年季が違います。僕なんかまだ14年です。今のペースでは、永久に追いつけません。10年年上の方ですが、雲の上の方です。しかし、非常に気さくな方です。


セミナーの後の懇親会で、「発明塾の人」として、いろんな方に紹介いただきました。弊社メンバーには今朝話しましたが、これは非常にうれしいです。何がかというと、「楠浦さん」ではなく「発明塾の人」ってのが有り難いです。人生を静かに暮らしたい僕は、現状はともかくとして、今後まったく有名になりたくなくて、発明塾という仕組みを残し、できれば広めたいとだけ思ってます。
ですので、その後も「発明塾のうわさ聞いてまして」ということで、どんどん声かけていただいて、楠浦の名前より発明塾が広まる、これはとてもありがたいと感じました。

そんなことで懇親会で紹介いただきお話しした投資家の方に、どうやって勉強したんですかと聞いたら

100冊本読みました」

って方がおられました。100冊読んで、それでも上手くならへんのやったら、それはしゃーないでしょと。こういうのが僕は大好きです。おおかた僕もそういうタイプなので、久しぶりにそういう人に会ったなと、わくわくしました。僕も設計者時代、神戸三宮とか大阪の本屋で、

「この棚の、ここからここまで買うんで、すんませんけどXXXまで宅急便で送ってもらえます」

と言って本を買って、仕事終わってから毎日必死で勉強する、そんなことをやってました。しばらくしてアマゾンが日本に出てきて楽になったんですが、毎晩、寮の名前札に、楠浦さん荷物届いてますと張り紙がしてあります。あまりに毎晩なので、そのうち寮長は僕のことを覚え、見かけると、また本届いてるから取りに来てと言うようになりました。コマツ時代は、会社に届けてもらうようにしてたら、パートのおばちゃんが、楠浦さん本が机に山積みになってるから、はよ持って帰ってと(笑

まぁ、何事もそれぐらいやらんと、トップレベルには行けませんという風に、僕は思ってます。あと、山本さんが、平均とか意味ないと、あと、一般論も意味ないとおっしゃってて、全く同感です。僕はテストは100点以外0点と同じやと思ってます。80点でええとなると、なんで100点満点なんだ、だったら80点満点にしときゃええだろうと思いました。個別具体的な状況で通用する部分的な知を積み重ね、実践を通じて自分なりの暗黙知を形成すること、それが学習であり、熟達だと僕は考えてます。80点でいいという考え方は、その障害になります。部分的にできなくてもいいことを許容するからです。残念ながら、オートバイの設計で、20%ミスがあってもいいとはなりません。それで人が死んだらどうするんや、ということになるからです。実際、僕が在籍中に、テストライダーの方がなくなられる事故が起きました。より一層、図面のチェックに時間を掛けるようになりました。

見えない100点を追いかける、そういうのが人生だと、僕は信じています。

僕が経営に携わっているのは、この本のおかげです。
残念ながら、マズローには会えませんでした。



● だから企業がある~なんのための「組織」「チーム」か

だけど、それを一人でやるのはしんどいかもしれません。また、山本さんがおっしゃっていたように、勝率9割の人が11人いたら、99%?勝てます、というようなことが、ええことやと思います。自分の狭い了見で他人を排除せず、いろいろな人に情報を渡し、学んだことを伝え、協力して

100万点を目指す」

それが、会社やと思ってます。100点なんて、くそくらえ、僕はそう思ってます。テストで何が測れんじゃいと。想いきりスケールアウトして、測定不能なことをしでかして、世の中を良くする。

それが、発明塾に、僕が期待することです。

情報盗んでやろうとか、自分さえ良ければええとか、そういうことで入ってる人はいないと思いますが、改めて書いておきます。

今回は、とてもいい刺激をもらいましたし、実際にすぐに役立つ情報や知識もたくさんありました。

山本潤さん、やのやさん、小野さん、古瀬さん、リンクスリサーの皆さん、イノベーターズフォーラムの皆さん、TIW藤根さん、お会いした投資家の方々、ありがとうございました。

皆さんもぜひ、セミナーご参加ください。
以下メルマガで、告知されます。



楠浦 拝


P.S.
経営者、経営者を目指される方、起業予定の方は、経営セミナーとして聞かれるといいと思います。山本さんは、成長企業を見抜き続ける眼をお持ちだからこそ、日本でダントツTOPのファンドマネジャの座に君臨し続けておられたわけです。なるほどそういうことか、その通りということが、たくさんありました。おかげで、投資の話はあんまり頭に入ってきませんでした(笑
でも、素晴らしいキーワードがたくさん入ったテキストがあるので、投資の方は、自習します。結局、何事も自己責任です。自分のものにできるかどうかは、自分次第です。


2018年2月2日金曜日

発明塾OBによる「社会起業部/社会企業部(仮)」活動~発明塾第415回/第416回(投資部第34回)/第417回

なかなかBlogを書く時間が取れず、少し間が空いてしまいました。

その間、発明塾OBが起業するにあたり、討議をしたいということで

「社会起業部/社会企業部(仮)」

としての活動を開始しました。今後、(仮)が取れるかどうかは、皆さん次第です。

OBOG、学生さんを問わず、主体的に活動を進めてもらうのは大歓迎ですし、発明塾は

「発明・知財・投資」
「最先端技術」

の領域を主たる活動の場と

「これまで」

してきましたが、それに限られるものではありませんので、参加者、あるいは、発明塾という場にとってメリットがある、つまり

「末広がり」
(発展的)

になるように、上手く活用してもらいたいと考えています。

楠浦の知人を中心に、社会人メンバーも徐々に増やしており、例えば

・知財業界の知人
・元コマツの後輩
・前職の Start-Up へ投資いただいていたファンドの元メンバーの方
・教育や地域活性化などの分野で活躍されている方
・大学の後輩にあたる方(ただし、大学で知り合ったわけではない)

なども、Facebook グループのメンバーになっていただいて、随時、オンライン・オフラインで討議させていただいています。

趣旨に賛同いただける方は、調整の上、出来る限りご参加いただけるようにしたいと思っていますので、お声かけください。
(楠浦と直接面識が無い方は、少しハードルが高くなると思われますが)



● 社会起業部/社会企業部(仮)~ビジネスの力を活用し、よい社会を創る

何をいまさらと言われそうなので簡潔にしますが、私が社会企業(起業ではない)という言葉に興味を持ったのは、2000年から2004年にかけてです。

上記で紹介した書籍も含め、日本でもこの言葉がちょっとしたブームになっていたと記憶しています。

当時、起業という言葉自体がまだ一般的でなかったため、

「社会企業」
Social Entrepreneur

と呼ばれていました。起業に限らず、様々な企業が、ビジネスの力を活用して社会問題解決へ取り組むことを指していた、と理解しています。

当時読んでいた本の一つが、以下です。



これまで、公共セクターの仕事であると考えられていた課題の解決について、企業が、お金を上手く回す仕組みを作りながら解決していくという考え方は、今はアタリマエですが、当時、多くの人にとってそれなりにインパクトがある考え方だったと、記憶しています。僕にとっても、大きなインパクトがありました。


発明塾も、そもそもそういう文脈で取り組み始めたものです。

「社会問題の解決に参加しながら学費を稼いでもらい、かつ、その稼いだお金の一部で世界でここでしか提供できない、画期的な教育を受けてもらう」

ための場として、始めました。

教育は、典型的な公共セクターの仕事で、国や自治体の支援(つまり税金)がなければ、成り立たないとされている分野です。

現在の会社を設立する際も、多くの方から

「教育なんて儲からないし、儲からないから国が税金使ってやってるわけだし、国が税金使っているからそこで収益を上げることは難しいから、やめておいたほうがよい」

という忠告を、腐るほど耳にしました。

一方、発明塾に参加してくれていた学生さんの一人は、以下の本を紹介してくれました。





発明塾の取り組みが成功しているか失敗しているか、僕は未だ判断していませんが、少なくとも、学生が生み出した知は

「発明」
「教材」
「エッジ情報」

という形で社会に還元され、利益を生み出していると考えています。
(少なくとも、会計上は)

今年は、それをより加速できるように、活動を進めていきたいと考えています。

もちろん、引き続き

「創造性」
「学習」

といった、まだ十分サイエンスされていない分野の研究も続けていきます。

先日、京都大学の心理学の先生と、ディスカッションの機会を持たせていただき、個人的にはいろいろな進歩がありました。

・ビジネス
・サイエンス

両面で、活動が加速できるような体制づくりが、今年の課題だと思っています。

いろいろな意味で、死ぬときに後悔しなくて済むように・・・




母校である京都大学も、大学で日々生まれる知を社会実装し、持続可能な
「知の拠点」
を構築するための
「挑戦的な取り組み」
を加速しています。

先日、京都大学イノベーションキャピタル や 関西TLO の方から、いろいろと刺激的なお話を聞かせていただきました。オモロイ時代になってきたなと、改めて感じました。

以前も書きましたが、10年以上待てるベンチャー投資家、というのはこれまで日本に存在しませんでした。出資して1年ぐらい経つと、いつ上場出来るんだ、できないなら金を返せ、と毎月スゴミに来る方々もおられたぐらいです。

私の知人でも、一度出資を受けたものの、あまりに話がかみ合わないため、個人保証で銀行からお金を借りて、全額返したという方も居られます。

いろいろな環境が、急速に整って来たことを感じます。

「よい仲間と、よい議論」

社会起業部/社会企業部は2回目にして早くも、非常に良い議論ができました。
(いいアイデアが出ました)

クライアントへの提案まで、しっかり詰めてください。



発明塾は、仲間を常に募集しています。

学生さんは、どなたでも参加可能です。
社会人の方は、参加者の紹介が必要になります。

参加希望の方は、参加者か楠浦までご連絡いただくか、あるいは、以下をお読みの上、記載の方法でご連絡ください。




楠浦 拝




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