2012年8月30日木曜日

発明塾京都第98回開催報告~「知識コストに尻込みするな!決断して発明を詰めよ!」

少し遅れましたが報告を。

 今回は「個別指導」方式で、各自が自分の発明を時間内に仕上げていく方式を取りました。早い人は時間中に1件ぐらいは書けるみたいですね。

発明が進まない人の典型パターンはこれです。

①選べないその1。選ぶ基準がない。
②選べないその2。発明の内容がはっきりしていない。発明が曖昧。
③選べないその3。調べるという「知識コスト」に尻込みする。決断できない。

どれも問題ですが、③は致命傷です。

 どんないいい着想であっても、それを丹念に調べて詰めていく必要があり、その作業には詳細を調べる(知る)「コスト」(時間)がかかります。これを塾生の一人は、「知識コスト」と命名してくれました。

 また①と②はドラッカーが述べている「決断できない2つの理由」そのものです。(実は③は②の従属事象です。ロジカルシンキングのトレーニングとして、考えてみてください。)

 繰り返しですが、僕は発明を通じて真のリーダーを育てたいと思っています。そこで鍛えられるのは「決断力」なのです。

 今の日本が国ぐるみでハマっている「よくわからないから、やらない」ではなく、正しくリスク(もしくはコスト)を取って、リターンを目指す。

そんな「アタリマエ」のことが、当たり前にできる人材を、発明塾では育成して行きます。


2012年8月28日火曜日

塾長の部屋(6)~自分なりの「仕事」観を

 やや脱線しますが、(第一期?)卒業生が働き始めて約半年という節目ですので、「仕事」観について書きましょう。まぁ要するに、

「そもそも仕事とは何か?」

ってことです。

 僕にとっての定義は3つ(とお決まりのプレゼン風。現時点では2つしか思いついてなくても、堂々と「3つ」というべきです)。

①仕事を通じて自分の可能性を、最大限追求したい。いわゆる「自己実現」。(マズロー:注1)
②経済活動こそが、世の中を前向きに変える。いわゆる「社会起業」。(町田:注2)
③仕事をする、ということは「お金(資本主義的経済活動)」を通じて、継続的な人間関係を構築することである。(これも誰かのパクリですが、引用元を失念)

 一つ目は言わずもがなですので省略します。大学時代から思っていたことです。二つ目は、僕がサラリーマンをやりながら、徐々に芽生えてきた意識です。2004年にナノテクベンチャーをやる時のきっかけはこれでした。

経済学は、資源制約を解決するため

 三つ目は、実は35ぐらいに悟ったことです。例えば、会社の部下。「所詮は」(失礼だが、真実)お金によるつながりではあるが、そこだけで終わらない人間関係、というのが会社であり、取引先であり、仕事での関係であると思っている。

 例えば、部下でなければ「あーでもない、こーでもない」と指導はしない。たぶん「XXをZZに直しておいて(ガチャ)」で終わり。継続性を前提とするからこそ、各人に向上して欲しいと思う。それは各自の日常生活にもフィードバックされる。世の中、割と上手いことできてるわけです。

 会社のデータベースに、掲示板替りに使っているドキュメント(通称「楠浦メモ」)に、こう書いてある。

能力が高まることで、個々人が充実した人生を送れるようになるという意味で、能力を開発することは、経営者の義務である(人生の黄金期を使って仕事をしてもらっている以上)と思っています。それ以上のことを知りたい人は、僕に直接聴くか、マズローの「完全なる経営」を読んでください。」

 「楠浦メモ」では、この続きに、仕事を効率良くすすめるためのTIPS的なものを書いている。ついでなので引用しておくと、、、。


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・仕事はスケジュール化する
・一日もスケジュール化する(どの仕事を何時何分~何時何分にやる)
これは、そういう手帳もあるし、Googleカレンダーでも良い。
紙のほうがやりやすいとも思う。これは13本の横線が引いてあればどんな紙でも使える(12時間以上働く人はいないし、働けるとも思わない)。

・仕事には目標時間を決める。細々した仕事の場合にはXXとAAで15分、など。
・その時間は、プレゼンタイマー(携帯アプリ)やキッチンタイマーで測定する。
・30分ごとにタイマーを鳴らす。30分以上かけるべき仕事は、一日にそう多くはない。時間のかかりすぎについて、自己分析する。

・メールは時間を決めて見る(1時間に一回、など)。これは僕は守っていない(理由がある)。
・人間の集中力は最大2時間。これを午前、午後で各1回まとまった時間を作り、そこで大きな仕事をやる(資料作りなど)。これは川崎重工流。

・終えた仕事をその場でメモする。あとで思い出して日報を作る、などというのは時間の無駄。
その場でメモれば、そのまま日報になるし、仕事のチェックリストにもなる。
何に時間を使っているか。終了時間を記録すればタイムスタディーも兼ねる。


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てな感じです。まぁ、7つの習慣(注3)の焼き直し+川崎重工時代に新人教育で指導されたこと、です。参考になるかわかりませんが、各自なりの仕事観を徐々に作っていって欲しいですね。ちなみに僕は一切相談には乗りませんので、自己責任でよろしく。


※注1:「完全なる経営」 A.マズロー
※注2:「社会起業家―「よい社会」をつくる人たち」 町田洋次(PHP文庫)
※注3:「7つの習慣」 S.R.コヴィー



2012年8月26日日曜日

塾長の部屋(5)~できる理由を考える(「制約思考」セミナーから)

(1)の続きになるのかもしれません。今日はそんな話をしましょう。これは、先日22日に行った「制約思考セミナー」で教えている考え方の一つです。


一つのケースをたたき台にして、進めましょう。

僕が昨年、母校のとある討論会に出席した時のことです。「自動車のEV化の流れ」などの話題を交えながら、「電機業界の現状と標準化戦略の重要性」(内容は、小川先生の受け売りに近い)について話したのですが、参加者の反応は「それは電機産業の話であって、機械産業には全く関係ない、そういうことは絶対に起きない」という、ややヒステリックなものでした。

一部の塾生さんが出席してくれていましたが、この議論にはさすがにびっくりしたようです。

席上、多くの出席者から理由として挙げられたのは「電気自動車は、永久に普及しない」「工作機械は、すり合わせの極地の製品」。いずれも理由になっていないのは明らかです。

✔ 前者は、なぜ電気自動車が普及しないかを示す必要がある

✔ 後者は、工作機械が機械産業の代表値であること、もしくは、機械産業の大半を占めていることを示す必要がある

この手の議論は通常「平行線」をたどるため、いちいち相手にすると疲れますし、こちらも揚げ足取りをしたいわけではありません。生産的でないことに時間を費やすよりは、少しでも皆さんのお役に立てるようにしたく、ここでは少し違った「発明塾独自の思考法」を、一つ紹介しましょう。

それは「もしXXしたらどうなるのか」ということと「もしXXするとしたら、そのための条件は何か」ということです。つまり、

①結論をひっくり返して、その影響を考える
②ひっくり返った結論になるための条件を考える

ということです。たぶん、クリティカルシンキングの一つだと思います(何シンキングかも、どうでもいいのですが)。


では行きましょう。


①「もし、電気自動車が圧倒的に普及したらどうなるか」
備えておかないと負ける。
モジュラー化するため、産業のアーキテクチャが変わる。
・・・(好きに考えてください)

②「電気自動車が普及するための条件は何か」
航続距離を伸ばす。
(そのために)バッテリー容量を増やす、充電インフラを普及させる。


ここに本質があります。前提条件をひっくり返すことで、新しい着想に至ることができます。これは、経営者にも共通することです。(1)で「先にやられると負ける」ことを考える必要がある、という話をしました。それと同じです。電気自動車が普及したら負ける、では話になりません。


いつも話しているように、「知財戦略」とはここに手を打つことに、他なりません。将来行使可能なオプション(*)を確保しておく。チャンスをつないでおく。それもまた、知財戦略です。

* ある会合で、経済学者の方に「知財権について、一言でわかりやすく説明頂けませんか?」と質問を受け、「例えば、特許出願とは、オプション購入のことです」と答えたことがあります。すごく納得されていたようで、「なるほど、そうだねー」と何度も頷いておられました。


皆さんも「XXは実現しない」「XXは普及しない」で終わらせず、「もし・・・」「・・・なるためには」と考えてみましょう。

発明を含めた、いわゆる「投資」は全て、「リスク管理」から成り立っています。リターンをコントロールすることは難しいため、取れるリスクを決め、それに応じたリターンが得られることを確認し、仕組み(ポートフォリオ)を設計することが重要です。


※ 参考:クアルコム社の「ダイナミック給電」技術

  http://www.qualcomm.co.jp/sites/default/files/ja/common/qualcomm_halo_june_2012.pdf
  「走行中に道路から給電する」技術の開発を進めている。



2012年8月25日土曜日

塾長の部屋(4)~頭脳にレバレッジを掛ける

前回の続きです。メルマガでも取り上げたのですが、知財に明るくない人でもよめる「知財報告書」として、中国電力の知財報告書(注1)を取り上げます。大学生もしくは新社会人向けに、要約抜粋をしており、あくまでも僕の私見です。

★知財戦略推進の基本理念(楠浦要約、原文は注1参照)

①創造性豊かな人材の育成と、その能力を発揮させること
②あらゆるところで生み出される知的資産を知財化し、競争力と企業価値を向上させる
③他者権利の尊重

実際、②に関しては「事業運営のあらゆる場面で生み出されている・・・」と書かれており、「知」を「財」にするという、知財活動の本質に関する執念のようなものを感じます。



★特許出願の目的(同上)

①自由度の確保。競合他社に取得されると、事業ができない(もしくは遅れる)ことで、損害が発生する。
②事業収益の拡大。クロスライセンスにより他社の技術を利用可能とする。競合他社のライセンスを受けると、ライセンス料が発生。

クロスライセンス(②)を、事業上の武器にする(チャンス拡大)というのは、非常に重要な視点です。



★特許価値の評価
(同上)
ここで、いつも話している「相対的知財力(丸島用語:注2)」が出てきます。


「知」を事業上の武器にするための手段が「知財権(たとえば特許)」。各社がそれをどこまで追求しているか、知財報告書はそれを知る手がかりになります。


僕は「知」を「財」にすることを「頭脳にレバレッジを掛ける」ことだと理解しています。不確実な未来について、頭脳を絞ってアイデアを生み出し、費用を払い、その権利を取得する。これは、将来大きなキャッシュ・フローを生む可能性のある「知的空間」を「先物買い」していることに相当します。リスクを取って、リターンを得る。


皆さんも、自分の「知」の価値を最大化するための方法論を、しっかりと身に着けておきましょう。


ではでは。



※注1:中国電力株式会社「知的財産報告書」
http://www.energia.co.jp/eneso/tech/chizai/pdf/chizai-201202.pdf

※注2:「知的財産戦略」丸島 儀一  著




2012年8月24日金曜日

発明塾夏季合宿2012(第一回)開催報告(発明塾京都第97回)

Hi! 昨日は皆さんお疲れ様でした。第一回の発明塾夏季合宿2012を、8月23日13:00-21:30 に開催しましたので、簡単に報告とまとめを。

 今回の定量的な目的は、2つの発明テーマに対して各100件、合計200件のアイデアを創出すること、でした。
 その裏にある目的(僕の)としては、「ブレストでアイデアをたくさん出すことには飽きた」古株に引っ張られて最近疎かにしていた「とにかく数を出すことから始まる」という点を、経験の浅い塾生さんにあらためて実感してもらうこと、でした。

また合わせて、9時間の討議に耐えられる「知的忍耐力」を養うことも、目的でした。

目標も、そして目的も、無事達せられたようです。

 数出せるようになっていれば、煮詰まる心配がなくなりますし、「他に良いアイデアを思いつかないのでは?」という恐怖心から、変なアイデアにこだわってドツボにハマる事もなくなります。

 前向きな、軽いプレッシャーの中で目標を確実に達成する、という良い経験にもなったでしょう。僕は基本的に「成功体験」を重視しています。特に学生時代には「適度な成功体験」がある方が、その後社会で体験する「実に様々なプレッシャーや失敗、挫折」を乗り越えやすいと思っています(経験上)。

 今回、皆さんは「力を合わせて」目標を達成したわけですので、大いに自信を持てばよいでしょう。たった1日のことですが、各自大きく成長し、非常に頼もしくなった気がします(笑)。

次のステップでも成功を収めましょう!

では、次回も宜しく!


2012年8月21日火曜日

塾長の部屋(3)~知財経営と株主資本主義

本日、会社のメルマガを発行しました。(一部の方には未だ届いていないと思います。逐次発信型の自動送信なので。)

今回は「知的財産報告書」を取り上げています。IR資料ですね。

なぜかって?なぜでしょう?

「株主資本主義の世の中で、経営者の視線は常に株主にある。そこで何を報告しているかがわかれば、経営者が何を意識しているか、逆に、株主が経営者に何を期待しているか、がわかる」

からです。

また、そこで何を報告するか次第で「株主に知財の重要性に気づいてもらい、経営者へのプレッシャーを掛けさせること」もできると思っています。

結局は、「株主」と「経営者」を動かさなければ、知財経営と言ったところで絵に描いた餅なのです。

塾生で、「将来経営者になろう」という人間は常に、「株主の視点」「経営者の視点」を意識して仕事をすること。自然と、経営者になれます。僕が昔から言う「上司の視点(注1)」です。

※注1:「上司の哲学」「部下の哲学」 いずれも 江口 克彦(著) PHP文庫


2012年8月19日日曜日

塾長の部屋(2)~塾長の休日?

 珍しく(?)やや個人的なことを色々と書きましょう。恐らくこれが、僕の典型的な休日の過ごし方です。今回は、今日(まだ終わってませんが)今までのところです。

・AM:自分の発明のOA対応
 金曜日の晩からずっと考えていた(丸1日半か)件。審査官が挙げた先行文献と、自分の発明の明細書を丁寧に見比べ、自分の発明の進歩性の根拠を一つ一つ丹念に拾い出す。まさに「知的忍耐力」が必要な作業ですが、自分が正しいと思うことを、「根拠をあげて」正しいと主張する、というのはいずれにせよ必要なことなので(注1)。
 僕は割と地道な性格なので、こういうのは嫌いではありません。慣れてくれば「審査官の視点を先読みして、予め発明に取り込んでおく」事ができるようになります。

・PM:遅めの昼食と読書
 近くの茶店で、新聞2種を読みながら、遅めの昼食。そのまま本を3冊読む(2時間程度)。新聞は「日経新聞」と「日経ヴェリタス」(新聞じゃないか)。ヴェリタスは、大きな数字のトレンド、個別企業の数字、がわかるので便利。仕事柄、個別企業の株式投資は出来ない(注2)ので、投資のために読んでいるわけではありません。

 現在の読書のペースは、週に5-6冊MAX、読めない週は0の時も、という感じでしょうか。最近は特に、平日にはほとんど本が読めないので、読める時は、休日にまとめて5-6冊読みます。それとは別に、一冊の本を数年かけて読むということも行なっています(注3)。
 使い分けについては別途「読書論」的に、どこかで書きます。ちなみに僕の主義は「原典を読め」。ちまちました解説本、焼き直し本を読むのは時間の無駄、と最近つくづく感じます。
 今日はこのあと、2-3冊読めれば、、、と思っていますが、色々仕事もありますので、できるかどうか。。。

 昨日は、昼間は仕事をして、夕方に同窓会(京都大学機械系OB会「関東若手の会」の皆様お疲れ様でした!注4)、夜に電話会議でした。

では皆様、良い休日を!


※注1:塾生さんの発明についても、出願したものは同じプロセスをたどる。その時に彼らにも「自分が正しいと思うのであれば、それを根拠をあげて正当に主張する」という基礎的スキルを、OA対応を通じて学んで欲しいと思っている。

※注2:職業倫理の問題。また、インサイダー取引の危険性もあり。20代に一通りファイナンスや数字の勉強はしたので、株式投資は、引退したらぜひやりたいですね。

※注3:毎日1ページづつ読む、みたいな本が何冊かあります。Kindleで英語版を読むようにしてから、どこでも読めるようになったので非常に便利です。これも、塾生さんのアドバイスなので、大変感謝しています。

※注4:僕の個人的な感想ですが、最近の若い人は、僕達の頃よりはるかにシッカリ考えてますし、元気もあっていいですね。



2012年8月18日土曜日

塾長の部屋(1)~決断力を鍛える

 さて、今日は予定より仕事が進んだので、明日から始めようと思っていたコラムを前倒しします。今後「塾長の部屋」で、主に卒業生に向けてメッセージを発信していこうと思います。発明とは「一見」無関係な話題も盛り込みながら。

 初回にふさわしいテーマはなにかと思いましたが、やはりこの本を再度挙げておきましょう。大学生が読む必要はないですが、社会に出て5-10年経てば、ぜひ読んで欲しい本です。ちなみにこの本は、今後も度々取り上げると思いますので、無理して読む必要は有りません。

・「BCG流経営者はこう育てる」菅野 寛 (著)  日経ビジネス人文庫 
http://amzn.to/zVaNE3


会社のメールマガジンでも、何度か取り上げています。
http://technoproducer.blog84.fc2.com/blog-entry-107.html

 今日、この本から取り上げるのは「決断コスト」です。この本では、経営者に必要なスキルを「科学系スキル(ロジカルシンキングなど)」と「アート系スキル(認知能力など)」に分けています。
 発明塾でも、この二つに分けてアドバイスしていますが、それは、発明塾生を「リーダー」として育てたいという僕の考えによるものであり、また、「発明にはリーダーシップが必要」であり「発明によってリーダーシップが鍛えられる」と考えているからです。

 ロジカルシンキングが得意な人は、往々にして「失敗した時のリスク」「出来ない理由」をすぐに考えついてしまう(それが得意だから)ため、決断できず、チャンスを逃す、と書かれている。

逆もまた然り(et vice versa)。

 各自に「ロジカル系」か「アート系」かはアドバイスしているので、自分の弱み(偏り)を理解し、安易な決断(もしくは非決断=非決断は決断である)に流れないように、自分を御すること。

安易に飛びついてもいけないし、待ちすぎてもいけない。

自分の偏りを理解し、そのバランスを取るために「意思」(=忍耐力か決断力)を用いる。

 僕の場合は「ロジカルシンキング」が比較的(あくまで比較論です)得意なので、放っておくと「やらない理由」が溜まってしまう。そこで「やる理由」「勝てる理由」を仮説として作り出し、徹底的に検証する。これを自分の決断が確信できるようになるまで、繰り返す。まさに「知的忍耐力」勝負。経験上(自分ならびに周りを見渡して)、これが楽しい(楽しめる)人は、企業家に向いている。

 発明を通じて、それを日頃から行っておけば、適切な決断が自然に行えるようになる。このような時間のかかる教育や訓練は、社会に出てからは不可能(と、僕の周りの人間は常に言う※。僕は不可能と思ってはいませんが、これこそ決断の問題なのでしょう)なので、学生時代にこそ、やるにふさわしい。

これからもよろしく。


※少なくとも、会社内で教育してくれるようなものではありません(except 僕の会社)。

※しかし、本来企業の競争力を考える上で「できそうかできそうでないか」という議論ではなく、「困難であるが、これが出来れば間違い無く勝てる」という打ち手を追求すべきであり、もっと言うと「これを競合にやられると負ける」という打ち手を考え、それを先取りすべきなのである。これは、経営者・リーダーにしか出来ないことである。

※ちなみに「これをやられると負ける」という打ち手を考えて先取りするのは、まさに知財戦の一つの重要な考え方であり、他社の視点・競合の視点を持つことが、リーダーシップにおいても重要なのであるが、これはまた別の機会に譲る。

※ちなみにちなみに、「これを競合にやられると負ける」云々は、僕の会社の部下が指摘してくれた視点であり、非常に頼もしいメンバーに恵まれたと感謝している。

※ちなみに×3、そのメンバーはMBA取得者なのですが、僕が以前面接した時、「MBAって正直何の役に立つんですか」というある種非常に失礼(!)な質問に、とても「誠実」に答えてくれたことを今でもよく覚えている。当時ミンツバーグが「MBA不要論」を盛んに喧伝していたからではあるが。。。僕には答えはない。
 役立てようと思えば、なんでも役に立つし、そう思わなければ、どんな知識も宝の持ち腐れ、ぐらいに考えている。むしろ重要なファクターとして、応用できる「器用さ」みたいなものは、あるかもしれないとは思っている。これの測定方法は、まだ開発できていない。

以下、芋づる式に出てきた部分の参考書を記しておきます。また個別に取り上げるはずです。

・当時読んでいたミンツバーグ関連の本
「H. ミンツバーグ経営論」Hミンツバーグ

・「なんでも役立てようと思えば役に立つ」を感じた本
「禅とオートバイ修理技術」RMパーシグ
 ここで「禅とオートバイ」と言われて、そこに何か見出した人は「人が気づかない物事の関連性」に気付くことが出来る人です。僕はまだ読書中(これも別で書きますが、僕は同じ本を数年かけて読むことにしている)ですが。。。

・禅に関する本
「東洋的な見方」鈴木大拙

・禅に至るまで、日本について考えるきっかけになった本
「 日本の目覚め」岡倉覚三(岡倉天心)



2012年8月9日木曜日

発明塾京都第96回開催報告

第96回は、夏休みということもあって、久々のメンバーも交えて行いました。院試組はお疲れさんでした。みんな合格ったんですかね。。。(発明しすぎて留年したとか、意味不明なので。)

さて、今回は新しいテーマで「ど頭」からのブレインストーミングを行いました。今回のKWは、

①Just Ideaによるモンテカルロシミュレーション
②発明のショートカット法(僕は黄金則と呼んでいますが、塾生に言わせると「いい意味での ズル(笑)」だそうです。かもしれません。)

というところでしょうか。①は、以前話した「調べるか思いつくか(とその組み合わせ)」の議論です。②は、実は発明講義第一回目の「発明のタイプ論」に根ざしています。黄金則に従うと、最もイノベーティブな領域を狙ったアイデアを、確実に大量生産できます。

今年度から発明講義を毎回行なっていますが、その効果が出てきたなと感じています。発想法を意識しつつも、それを越える、そして、毎回振り返って、発明法をブラッシュアップする。そんな感じになっていますね、狙い通り。

次回は合宿。昨日(9日)は涼しかったのですが、今日はまた猛暑で。。。23日は少しは過ごしやすくなっていることを祈ります。

では!

2012年8月8日水曜日

定期ブレインストーミング報告

備忘録として、弊社内で行なっている定期ブレインストーミングの気付きを記しておきます。

・BM、バリューチェーン起点でアイデア出しを行った
・標準化を意識
・Tech=Patentable 原則を死守

結果、なかなか面白い発明が2件創出されました。4.5時間で2件ですから、我々の普段の活動からすると、悪くないでしょう。

テーマによっては、この入り方は有効だなと感じました。技術ありきの発明手法は、かなり法則化されてきているので、上記を整理するのが、発明塾の「次の」マイルストーンになりそうです。

2012年8月3日金曜日

発明塾夏季合宿2012

今年の夏は合宿を行います。9月末までに、全体で100件のアイデアを創出します。


・8月23日(木) 13:00-21:30 アイデア出しが中心です
・9月21日(金) 9:00-17:00 各自、発明提案書をガンガン作成します


場所はいつもどおりです。テーマは、すでに説明会にて案内済みです。説明会に出席できなかった塾生で、合宿も含めて100件のアイデア創出に参加したい人は、連絡をください。個別に説明します。


では!

2012年8月2日木曜日

発明塾京都第95回開催報告

第95回は、いつになく生産性の高い状態で終了しました。良いアイデアをたくさん出す、ということが板について来た気がします。まぁ、2年も毎週やってるわけですから、当然といえば当然かも知れませんが。。。


継続は力。それに尽きます。塾生が一言、


「最近、良いアイデアが簡単に出すぎて、どうかとおもう」


的なことを。いやいや、贅沢すぎるでしょ・・・。さて、もう一つ。


良い対話。これが決定的に必要です。僕の経験上「方法論が共有できて」「メンタリティーが同じで」「能力の方向性が異なる」仲間の存在が、創造力の発揮には欠かせません。


実は、皆さんが学んでいるのは「発想法」のようで、そうではない。「良い仲間の作り方(見分け方?)」なのです。繰り返しですが「頭脳を鍛えること」「鍛える方法を身につけること」「それが一緒にできる仲間を、できるだけ多く見つけること」。この3つが、大学で必ずやるべきことです。一生の宝になります。そして、社会にでると、これが難しくなります。


発明塾は「当たり前だけどできていないこと」を、実行する場です。


これからもよろしく。